しばしの一人暮らしがひと月にさしかかる頃、ちょうど奥さんが臨月にはいりました。予定日まであと2週間という日の朝、破水が始まったから病院に行く、という電話がありました。予定日までまだまだということと、初産は予定日よりも遅れる事が多いと聞いていたこともあって完全に気を抜いていました。まだ2週間あると考えていたので、名前も候補だけいっぱいあってどの名前にするかも決めていなく、ましてや今日、明日には出産に立ち会うということもぴんとこない状況でした。職場のみなさんの計らいもあり、その日の午後には出産予定の本島の病院まで着くことができました。日中は奥さんも破水しただけで陣痛もなく、名前どうしようかとか、病院食が案外おいしいとか元気に話していましたが、明け方から夜半に始まった陣痛が強くなり、しゃべるのもままならなくなりました。
以前に両親学級を受けて、陣痛が始まったら、マッサージをしてあげるとか、汗を拭いたり、お茶を飲ませてあげたりしようとかいろいろ考えていましたが、陣痛が強くなってからはあっという間に分娩室にはいって、どんどんお産が進んでいきました。声あげながら苦しそうにいきんでるのを見るとただただ、手を握ってあげるぐらいしか出来なくて何でだか涙が出そうになりました。
分娩室に入ってから1時間ちょっとで無事にかわいい女の子が産まれました。さっきまであんなに苦しんでいたのに、産まれてきた赤ちゃんを胸に抱いて笑っているのを見ると、お母さんになったんだな、やっぱり母親は強いんだなと感じました。今のところだいぶ母親に差を付けられた気がしていますが、はなちゃんの両親として一緒に楽しみながら成長していきたいと思っています。やいまの記事もなんだかはなちゃんの成長日記になりそうな予感がします。
最後に、お医者さんいらずの安産になったこと、出産に立ち会えたこと、そして元気な赤ちゃんに会えたことすべてが、私たち夫婦のまわりのみなさん、助産師をはじめとした病院スタッフのみなさんのおかげだと感謝しています。
そしてなによりも、わかこ、頑張って元気な赤ちゃんを産んでくれてありがとう。はなちゃん、産まれてきてくれてありがとう。