特産品とは、ある特定の国や地域でのみ生産されたり、収穫される物品のことで、その地域を代表し、その土地の気候風土を生かした物品のことをいう。〈中略〉それぞれの国や地域では、観光や雇用、収入源などを創出する産業として特産品の新規開拓や生産を大いに奨励しており、観光地との相乗効果で主要な産業へと発展をとげている。〈Wikipediaより引用〉
平成21年11月、9社26品目が初めて竹富町の特産品として認定されました。食品加工に係わるようになって以来、わたしの悲願でもありました。数年前からたびたび話があったのですが今年度になりようやく話が進み、離島フェアに間に合わせようという意気込みで関係機関の連係プレーで実現しました。
特産品認定はスタートラインであり、町の食品加工業を発展させていきたいという願いも個人的には込めています。石垣市に比べてはもちろん、同じような人口規模の市町村である伊江村などに比べてもやはり竹富町における加工品は極端に少なく思います。生鮮品(南国果実や海藻など)は流通に乗せるには色々と難しい面もあるので、一次加工・二次加工することで付加価値をつけて流通に乗せていくことが目標でもあります。
私は西表島で小さな製造業を何足ものわらじを履きながら、地味に営んでいます。きっかけはひょんなことでした。実家の牧場を西表島で引き継ぐことにしたのです。「最南端のまちの乳業」を目指し、かなり長いこと四苦八苦しました。
ようやく2年前の5月にすべての営業許可が出そろい新しい船出となったのです。が、そこへ来た観光客減少の嵐。対前年比2割とか、そんな数字が並ぶようになったのもその頃。人間の習慣を変えるというのはかなり難しいことで、しかも安いCOOPの乳製品にはどうしても勝てない。勝ち負けの勝負ではないのですが、利益が出ないとやる意味がないのが商売。
で、利益を出せる(補える)ものを作ろうと始めたのが島の果物を利用したジャム。表向きに大々的にジャムを製造販売している業者は無いに等しく、よく売れました。いや今も在庫すらあればよく出ます。これで生き延びているも同然です。乳業を目指していたのに…。