2008年に続き、岐阜県飛騨市で池田卓さんのライブが開催される。ライブは市内在住の清水和弥さんが池田さんの唄を聴き、池田さんの唄や生い立ちに興味を持ったのが始まりだった。
清水さんが暮らす同市山之村地区は市内からつづら折りの峠を上がること約40分、標高900m近い高原に広がり、大雪が降れば陸の孤島にもなりかねない。自然の厳しい地域だが200人ほどの人々が夏場は農耕、冬場はイノシシやカモシカなどを捕って生活するなど、池田さんの故郷、西表島船浮と共通する部分も多い。清水さんは「山之村の子どもたちにも池田さんからいろいろ感じ取ってほしい」と有志を集め今回のライブに至った。当日は池田さんの山之村小中学校への訪問も予定され、今後は児童の船浮訪問も計画されている。
かつて八重山の各島々では7回にわたり、やしの実大学が行われていた(04年9月号参照)。笹川島嶼国基金が主催し、八重山の島々からの視点で南太平洋の島嶼国に目を向けてみようという企画だった。シマとヤマの違いはあれど、お互いが目を向けることで新しい発見の場になってくれることを期待したい。