離島だからこそできたこと

離島だからこそできたこと

二中が2年連続で日本一に輝いた秘訣は一体何だろう? 現在部長を務めている2年生の黒島真子さんに、自分たち自身どう感じているのか聞いてみた。

―全国大会はどうだった?
舞い上がって、緊張しましたよー。けど、練習の成果を出そうと精一杯やりました。

―普段の練習はどんな感じ?
楽しんでやってます! 好きだから、きつさもバネにしたい。せっかくやるならがむしゃらにやって悔いのない結果を出したいし。

―さすが日本一だけある! 離島のハンデは感じる?
たしかに指導の方が本島から来れないと距離を感じるけど、離島だからこそできたし、みんなで一緒にいる時間が長くて、団結力も生まれます。

―どこが評価されたと思う?
去年は何も分からないまま、ポンポンと全国までいったけど、今年は観客に自分たちの思いや成長ぶりや、八重山の海というテーマを伝えたかった。そんな全員の気持ちが伝わった、って言われました。

彼女が「周りがあれだけ支えてくれたからこそ、とことん練習ができて、結果が出せた」と感謝した父母会の、会長・美佐志正仁さんに話を伺った。もともとはマーチングって何? という父母のためにどんなことをしているか実際に見てもらおうと会はスタート。今や、様々な面で大きなバックアップを果たしている。

―それにしても親御さんは、昨年だけで8回もあった派遣費用の工面がまず大変ですね
ええ、祭りに出店しては資金作りをしているけど、旅費は全額個人負担なので厳しいですよ」。300万円分のマーチング用楽器購入費用や講師派遣費用も父母会が負担。そのほかにも炊き出し、衣装や道具作り、楽器運搬とまさに物心両面で活動をかげから支えている。しかし、父母会はあくまでも応援で、主催ではない。本来は学校活動のはずなのに・・・。でもね、親は子どものやりたいことには協力してあげたいんですよ。
と嬉しい悲鳴をあげているようだ。

 父母会や顧問・指導者の献身的な支えがあってこそ、子どもたちはのびのびと思いきり打ち込めた。この三者一体のがっちりした取り組みこそが、全国一に輝いた要因なのでは? 部長の黒島さんがいったように、全員が助け合う「離島だからこそできた」ことだろう。

やいま編集部

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