ロードレーサー 新城 幸也

2009年7月、ツール・ド・フランス出場を果たし、日本人初、完走を成し遂げた新城幸也選手が帰島。島に帰ってきても、祝賀会、講話、石垣島アースライドへの参加、取材を受けたりと忙しい幸也さんですが、「やいま」にもお話を聞かせていただきました。

―夢だったツール・ド・フランスの出場について

新城 幸也(以下、新城)
出場が決まった時は、嬉しいというよりも、やっとスタートラインに立てたなという感じでした。当日走りはじめたら、「やっぱりツール・ド・フランスなんだな」ってやっと実感しました。いざ走ると観客、応援の数が半端じゃないんですよ。街から街へのコースでも観客が途絶えることがないんですね。街中じゃなくても、山とかでもすごい数の人が観ていて、みんな絶叫してるし、その時にやっと「来たな」って思いました。

―第2ステージは5位の快挙でしたが

新城
悔しかったですよ。1年に何回かスプリントがかかるときがあるんですよ。それがたまたまその日で、だから「もっといい場所にいれたら…」って思いましたね。でも、速報で日の丸を見せられたのは嬉しかったです。。

―1年を振り返ると?

新城
今年は大きな経験をした1年ですね。全日本選手権、ジャパンカップ、ヨーロッパの多くのレースに出場して、優勝はできなかったですけど、経験を得ました。体力面にせよ、精神面にせよ、トータル的にひとまわり大きくなれたと思います。

―久しぶりの石垣は?

新城
帰ってきてほっとしていますけど、忙しいですね(笑)。アースライドに参加できて楽しかったです。八重高での講話は緊張しました…。そういったいろんな場所で、地元のたくさんの人に「おめでとう」って言ってもらって、たくさんの人がロードレースを知ってくれて、応援してもらっている事は嬉しいですね。ただ自分が好きで頑張ってきて、僕だけの目標だったものが、みんなの目標みたいになっていて、頑張らないとって思います。期待に応えたいなって。

―来シーズンは?

新城
今年はツールで初完走だったので騒がれたかもしれないですけど、来年からは完走だけじゃ騒がれませんからね。ここからは成績で注目されないといけないですね。出場が180人いて、名前を挙げられる選手はほんの一握りで、そんな中で今年はとりあげてもらったので、それが続くように頑張っていきたいと思います。今年たくさんのレースを走って、学んだことが多かったので、それを活かせるように、もちろんツールに来年も出場して、ステージ優勝を目指したいと思います。

―地元の人たち、読者に一言お願いします。

新城
地元の方がすごく応援してくれて、僕も頑張ろうって思います。これからも応援してください。あと、やっぱり自転車に乗っている人を見ると気になってしまいますね。自転車でケガをしてほしくないので、マナーを守って気を付けて乗ってほしいと思います。あとは、石垣でロードレースがあったらいいですよね。ツール・ド・おきなわ、ツール・ド・宮古島とあるので、ツール・ド・石垣もぜひ!

新城幸也プロフィール

2009年7月には、別府史之とともに日本選手として13年ぶりにツール・ド・フランスに出場し、日本人で初めて近代ツール・ド・フランスを完走した選手の一人となった。更に2010年のジロ・デ・イタリアを完走し、ツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリアの2大グランツールを初めて完走した日本人ライダーとなった。

この記事をシェアする