一年の祭事で真夏日の暑さを忘れ、地区民総出を挙げてフィーバーする豊年祭。夏休み中とあって、帰省学生や里帰りの家族も加わって燃えに燃える祭りとなる。日曜日と重なると観光客も大綱引きに参加でき、旅の思い出を満喫している。
豊年祭の大綱づくりは、祖納公民館青年部の仕事。いつの頃からかは、定かではないが、長い伝統となっている。今年も稲藁で綱を編む稲束刈りから豊年祭(あさゆい)前日の綱作りまで、炎天下の作業である。
今年の稲束刈りは、六月二三日に美田良地区水田の田圃から老若男女問わず、地区民総出で刈りだした。
太陽の照りつける炎暑下での作業は、年配の皆さんにとっては、つらい仕事。それでも文句ひとつ言わずに黙々と仕事を進める。熱中症になる人がいなかったのが幸いだった。大綱作りのハイライトは、豊年祭当日の綱編み作業。早朝六時から、先に刈り取った稲束を祖納集落中央十字路に集積し、太い丸太二本を道路を横断するように渡して、東西に向けてそれぞれ編んでいく。一本四十メートル前後の長さ。東と西、各々五本ずつ編み上げて、作業は午前の部終了。
昼食を挟んで午後には、東西五本の綱をひまとめに束ねて、一本の大綱に仕上げていく。
豊年祭の時節のみに歌唱することが許されている仲良田節が流れるなか、昼食のメニューは、青年会女子部が腕を振るったジューシー(混ぜご飯)。今年とれた新米に三枚肉と椎茸、ニンジンを混ぜた炊き込みご飯。この上にネギを置くと、絶妙な味。古里を離れて四十年ぶりに初参加したという御仁は、どんぶり三杯もお代わりをしていた。
大綱づくりの後半は、昼食後の休憩をとっての開始。
まずは、消防ポンプで午前中に編んだ綱をしめらして、五本の綱の中心に山から切り出した葛を配置し、五本をひと束に捻り込んでいく。これが力のいる仕事。道幅いっぱいに左から右、右から左と左右から交互に転がして、ねじ込んでいく。これが人手のいる作業で、立って見学している者がいたら容赦なく「観ていずに手伝えよ」と叱咤が飛ぶ。
こうして、準備から完成まで延々と十時間にも及ぶ大綱づくり。
綱引き開始前に戸板の台上に立った青年部長から祖納公民 一年の祭事で真夏日の暑さを忘れ、地区民総出を挙げてフィーバーする豊年祭。夏休み中とあって、帰省学生や里帰りの家族も加わって燃えに燃える祭りとなる。日曜日と重なると観光客も大綱引きに参加でき、旅の思い出を満喫している。
豊年祭の大綱づくりは、祖納公民館青年部の仕事。いつの頃からかは、定かではないが、長い伝統となっている。今年も稲藁で綱を編む稲束刈りから豊年祭(あさゆい)前日の綱作りまで、炎天下の作業である。
今年の稲束刈りは、六月二三日に美田良地区水田の田圃から老若男女問わず、地区民総出で刈りだした。
太陽の照りつける炎暑下での作業は、年配の皆さんにとっては、つらい仕事。それでも文句ひとつ言わずに黙々と仕事を進める。熱中症になる人がいなかったのが幸いだった。大綱作りのハイライトは、豊年祭当日の綱編み作業。早朝六時から、先に刈り取った稲束を祖納集落中央十字路に集積し、太い丸太二本を道路を横断するように渡して、東西に向けてそれぞれ編んでいく。一本四十メートル前後の長さ。東と西、各々五本ずつ編み上げて、作業は午前の部終了。
昼食を挟んで午後には、東西五本の綱をひまとめに束ねて、一本の大綱に仕上げていく。
豊年祭の時節のみに歌唱することが許されている仲良田節が流れるなか、昼食のメニューは、青年会女子部が腕を振るったジューシー(混ぜご飯)。今年とれた新米に三枚肉と椎茸、ニンジンを混ぜた炊き込みご飯。この上にネギを置くと、絶妙な味。古里を離れて四十年ぶりに初参加したという御仁は、どんぶり三杯もお代わりをしていた。
大綱づくりの後半は、昼食後の休憩をとっての開始。
まずは、消防ポンプで午前中に編んだ綱をしめらして、五本の綱の中心に山から切り出した葛を配置し、五本をひと束に捻り込んでいく。これが力のいる仕事。道幅いっぱいに左から右、右から左と左右から交互に転がして、ねじ込んでいく。これが人手のいる作業で、立って見学している者がいたら容赦なく「観ていずに手伝えよ」と叱咤が飛ぶ。
こうして、準備から完成まで延々と十時間にも及ぶ大綱づくり。
綱引き開始前に戸板の台上に立った青年部長から祖納公民館長に今年収穫した稲藁で製作した綱が進呈されるのである。
自ら稲を育て、収穫した稲藁で大綱を作り、綱引きを行う西表島祖納集落の伝統行事の豊年祭である。
今年の豊年祭は、七月二七日と二八日に開催。来夏世(来年度の夏の意)の大綱づくりには、読者の皆さんもボランティアとして参加してはいかがかな。