八重山10大ニュース 2010年(平成22年)

2010年の10大ニュースは、外交問題にまで発展した尖閣諸島沖での中国漁船の海保巡視船衝突事件がトップ。宮崎口蹄疫の影響で郡内のセリが2カ月中止されたほか、観光入域の下落や老舗建設業者の倒産、小浜糖業の原料代未払いなど、経済界に暗雲が立ちこめた。一方、明石小の交通安全子供自転車全国大会優勝や千葉ロッテマリーンズの日本一など明るい話題も。市長選では新人の中山義隆氏が初当選。16年ぶりに保守市政が誕生したが、市長就任後の施政方針で盗用が発覚、物議を醸した。前年から続く学期制問題は「3学期制」で決着。市民団体によるデイゴ再生への取り組みも始まった。新石垣空港建設区域の白保竿根田原洞穴遺跡からは国内最古の2万年前の人骨が発見された。
 

1.尖閣中国漁船衝突

10大ニュース・01

尖閣諸島近海で9月7日、中国漁船が石垣海上保安部の巡視船と衝突、中国人船長が公務執行妨害で逮捕された。中国側は抗議、同国内の反日デモにまで発展した。市議会は1月14日を「尖閣諸島開拓の日」と定める条例を制定。
 
 
 
 

2.市政交代、保守系に勢い

10大ニュース・02

2月28日の石垣市長選で新人の中山義隆氏が現職の大濵長照氏に圧勝して初当選、16年ぶりに保守市政が誕生。保守系が勢いづく1年となった。与那国町でも与党が多数を確保、竹富町議選では黒島から8年ぶりに当選者が出た。
 
 
 
 

3.国内最古、2万年前の人骨

10大ニュース・03

新石垣空港建設区域内の白保竿根田原洞穴遺跡で見付かった人骨が、2万年前のものと分かった。骨から直接年代測定した人骨としては国内最古。市民の間でも関心は高く、観光的な活用に対する期待もある。
 
 
 
 

4.宮崎口蹄疫でセリ中止

10大ニュース・04

4月20日に宮崎県で発生した口蹄(こうてい)疫の影響で、5月から2カ月間、八重山・黒島の両家畜市場のセリが中止され、収入源を断たれた畜産農家が悲鳴を上げ、郡内の畜産業界に大きな打撃を与えた。
 
 
 
 

5.施政方針盗用問題

10大ニュース・05

中山義隆石垣市長が4月9日に市議会で行った施政方針演説の内容が、神奈川県小田原市からの“盗用”だったことが5月に判明、「パクリ市長」などと批判を浴びた。中山市長の発言が変遷するなど不信感を招く結果に。
 
 
 
 

6.ロッテ日本一、喜びに沸く

10大ニュース・06

石垣市をキャンプ地にするプロ野球の千葉ロッテマリーンズが、日本シリーズを制して日本一となった。リーグ3位からの逆転劇は「史上最大の下克上」と称され、多くの市民が連日の接戦に一喜一憂しながら、歓喜に沸いた。
 
 
 
 

7.景気が悪化、深刻化

10大ニュース・07

復帰後、右肩上がりで推移してきた入域観光客数は前年割れが相次ぎ、観光関連業者の業績が悪化し、深刻な影響を与えた。建設業界では老舗の唐真組が倒産、小浜島では小浜糖業が原料代を払えなくなり農家に不安を与えた。
 
 
 
 

8.デイゴ再生へ本格取り組み

10大ニュース・08

石垣市ではNPO花と緑の石垣島、竹富島では竹富島のデイゴを救おう!実行委員会がデイゴの再生に取り組み、デイゴを枯死させるデイゴヒメコバチの駆除などを実施。チャリティーコンサートや募金による支援の輪も広がった。
 
 
 
 

9.明石小が日本一に

10大ニュース・09

8月に東京都で開催された交通安全子供自転車全国大会で、明石小学校自転車クラブが団体の部で日本一に輝いた。同クラブの活躍は八重山だけでなく県勢初の快挙。喜びの声が広がった。その他にも子どもたちの活躍が光った。
 
 
 
 

10.3学期制への変更決定

10大ニュース・10

石垣市教育委員会は12月3日に開いた臨時教育委員会で、玉津博克教育長からの提案を受け、2011年度以後の学期を「3学期」とすることを決めた。今後は学校行事の見直しなど新しい形での3学期移行が求められている。
 
 
提供:八重山毎日新聞社