八重山10大ニュース 2009年(平成21年)

2008年から続く経済不況の波は郡内にも押し寄せ、入域観光客数の減少、雇用情勢の悪化を招いた。これに加え、新型インフルエンザも侵入。郡内でも感染が拡大、一時は社会不安まで起きた。政治は、民主旋風で歴史的な政権交代が起きた。米艦船の強行入港、与那国町の自衛隊誘致をめぐっては平和の問題がクローズアップされた。一方、台北教育大学への留学制度の創設、台湾東部との国境交流推進共同宣言など台湾との交流が進んだ年でもあった。スポーツ分野では、ツール・ド・フランスに出場した新城幸也選手が明るい話題を提供、郡民を元気づけた。
 

1.新型インフルエンザが流行

1.新型インフル

郡内最初の新型インフルエンザの患者が7月30日に確認され、学校や保育所で閉鎖が相次いだほか、行事の自粛も続発。患者の搬送や医療機関の受け入れ体制をめぐって、関係機関の連携不足が露呈する場面もあった。
 
 
 
 

2.地デジ開始、琉球朝日も開局

2.地デジ

八重山3市町の地上デジタル放送は、4月のNHKに続き、沖縄テレビ、琉球放送、新規開局の琉球朝日放送の県内民放3社が10月21日に揃って放送をスタート。琉球朝日の開局により、本島との情報格差が無くなった。
 
 
 
 

3.新石垣空港、13年開港へ着々

3.新石垣空港

新空港建設は9月からカラ岳の一部を切削する作業が始まり、2013年3月の開港に向け建設地周辺の景観が目に見える形で変化し始め、県道の付替道路も通行が始まった。ターミナルビルの新築工事も作業が着々と進む。
 
 
 
 

4.平行線たどる分館廃止問題

4.分館廃止

県立図書館八重山分館廃止問題で、県教育庁は市内で説明会を開き、「廃止ありきではない話し合い」への参加を呼び掛け。県教委の12月定例会も分館廃止案件を取り扱わないことを決め、問題の決着を先送りした。
 
 
 
 

5.不況の波、観光にも打撃

5.不況の波

長引く不況の波が押し寄せ、観光客数が落ち込んだほか雇用情勢も悪化した。観光客数は新型インフルエンザの影響も加わるダブルパンチ。IT事業支援センターに入居するコールセンターは業務が無くなり事実上の撤退。
 
 
 
 

6.台湾と国境交流を推進

6.台湾と交流

3市町長が4月、初めて揃って台湾を訪問し、花蓮市長との間で「国境交流推進共同宣言」に調印した。12月には、3市町と宮古島市、多良間村で「美ぎ島・美しゃ市町村会」を発足、東アジアとの交流推進に取り組む。
 
 
 
 

7.地位協定盾に米艦船寄港

7.米艦船

在日米軍佐世保基地所属の掃海艇2隻の石垣港寄港、陸上自衛隊の体験搭乗、外間与那国町長の自衛隊誘致など平和問題がクローズアップ。米艦船入港は大浜石垣市長が拒否したが米軍側は日米地位協定を盾に強行した。
 
 
 
 

8.陸自誘致の外間氏再選

8.外間氏再選

選挙は与那国町長選と衆院選が行われた。町長選は、自衛隊誘致を進める現職の外間守吉氏が新人の田里千代基氏を大差で破り2期目の当選。衆院選では歴史的な政権交代が起き、沖縄4選挙区で自民党が全議席を失う。
 
 
 
 

9.新城がツール・ド初出場

9.新城幸也

石垣市登野城出身の新城幸也選手が世界最高峰の自転車レース「ツール・ド・フランス」で日本人初の完走を果たした。レースの第2ステージでは日本人最高の5位入賞。海外でも話題になり、今後の活躍が期待される。
 
 
 
 

10.無理心中と虐待で子供が犠牲

10.無理心中

3月に新栄町で一家5人が亡くなった無理心中とみられる事件では、3歳から8歳の子ども3人と両親が死亡。6月には3歳児が父親から殴られ重体となり死亡。子どもが犠牲となる事件が相次ぎ、大きな波紋を広げた。
 
 
提供:八重山毎日新聞社