やいまーる外電

多摩動物公園・昆虫生態園で、八重山の蝶や昆虫と出あう

以前「やいまーる外電」でご紹介した八重山など南西諸島に生息する蝶が放たれている施設の一つ、多摩動物公園 昆虫生態園(東京都日野市)へ行ってきた。
  
  多摩動物公園 昆虫生態園 
 https://www.tokyo-zoo.net/topics/profile/profile08.shtml

  記事「八重山の蝶が見られる昆虫展示の施設へ行ってみよう」
 https://yaimatime.com/yaimal-gaiden/47561/ 

多摩動物公園では、約320種の動物がおり、放養形式で展示されている動物たちは広い放飼場でその様子を見ることができる。
昆虫園は、そんな動物園の入口右手エリアの一角にあり、温室内で数多くの蝶を観察できる「昆虫生態園」と、標本や模型、珍しい昆虫の展示がある「昆虫館本館」という二つの建物に分かれている。
年中数多くの蝶が舞う大きな温室に続く廊下には、「南西諸島のいきもの」の展示コーナーがあった。
八重山でも見ることのできる様々な虫などが飼育展示されていた。

ちょうどヤエヤマサソリの子どもが生まれたばかり時期で、生まれて数日間だけ母親が背中に乗せているという貴重な様子を見ることもできた。

  
●オオゴマダラのサナギ観察コーナー

オオゴマダラの黄金色のサナギも間近に見られて感激。
ガラス窓の下には、幼虫やサナギの成長段階の画像もあった。
一匹の幼虫が、サナギへの脱皮段階に入っていた(画像左下)。
まだ幼虫の姿だったので、「蝶を見てからもう一度来たら、脱皮の途中が見られるかな」と、先へ進んだ。
間もなく羽化しそうな色のサナギもあったので、タイミングが合えば、羽化の様子も見られるのかもしれない。
 
  
●放蝶温室は蝶の楽園!
いよいよ蝶の温室だ。
入口には3月に放蝶した数として、1700匹超の数字が表示されていた。
ワクワクして中に入ると・・・、そこは蝶の楽園だった!

思わず「わぁ~・・・!」と感動の声が口から自然と出てきた。
 
一方、虫嫌いの人には恐怖の空間になるようだ。
入り口付近でなぜか「ごめんなさ~~い」と泣き叫びながら親御さんにすがりつく小さな女の子や、「あ~、ダメだ、ダメだ」と友人の腕にしっかりしがみつきながら、身をすくめて恐る恐る歩く若い女性などの姿もあった。
(どうしてもだめな場合は、入口から近いところに出口もあるので、出て待つこともできる)
 
八重山で見かけたことのある蝶があちこちで舞う。
イシカケチョウ、ツマムラサキマダラ、リュウキュウアサギマダラ、リュウキュウムラサキ、オオゴマダラ。

ホウライカガミに集まるオオゴマダラの産卵の展示もある。

ラッキーな人はこんな体験も!

バッタやトンボもいて、虫が好きな子どもたちは、それらを追いかけて大喜びで動き回っていた。
月桃、デイゴ、クワズイモ、ランタナなど、八重山に生育する植物も色々見ることができる。
ホウオウボクの実の楽器は、鳴らしてみるとカラカラと音がした。


 
 
●ふたたび、オオゴマダラの生態観察コーナーへ
温室の出口の先の廊下には、南西諸島の昆虫の飼育展示の続きがある。
建物の一周してから再度、あのサナギへと脱皮しそうな雰囲気だったオオゴマダラの幼虫がどうなったか見に行った。
 
・・・なんと! 脱皮は終わり、すっかりサナギの姿に変態していた!!

下には脱ぎたてホヤホヤの幼虫の皮。
温室に入る前に観察していた時から約35分。
想像していたよりもすごく短い時間で脱皮することに驚いた。
その貴重な瞬間を見られなかったことが残念だった。
 
どんな風に脱皮するのか気になって仕方がなかったので、動画を探してみた。
ものの10分ほどで脱皮が終わることが分かったのと、サナギとはじっとしているものだと思い込んでいたので、サナギの形をしたものが激しく動く様子に衝撃を受けた。
 
【動画】
・石川県ふれあい昆虫館 蝶の「オオゴマダラ」が幼虫から蛹になるシーン
 https://www.youtube.com/watch?v=pW7QAFEe6wM
 
・沖縄・石垣島 オオゴマダラ蝶の羽化 ~映像動物図鑑
 https://www.youtube.com/watch?v=V9FpgSbsp6Q
 
 
昆虫生態園の体験レポートは以上だが、ここだけでなく動物園のあちこちで好奇心が刺激され、驚きや感動、動物たちのこどもの動きに心和むなど、様々に楽しめた。
多摩動物公園は敷地が丘陵地になっていてアップダウンがあり、動物の飼育エリアを方々歩くと、かなりいい運動になる。
木々が多いエリアでは森林浴もできた感じがする。
 
八重山気分を味わえる多摩動物公園 昆虫生態園。
「あぁ、八重山の自然の中で飛んでいる蝶を見たい。また八重山に行きたいなぁ」と旅の虫がうずうずしてきたのだった。

八重山をフィールドにしている写真家の話を聴く

「生き物の決定的瞬間を撮る」発売記念写真展 
~野鳥・昆虫・哺乳類・植物の撮影テクニック~
 
日時:2018年6月9日
場所:オリンパスプラザ東京 ショールーム(東京都)

 
 
今年5月、日本自然科学写真協会(SSP)の監修により、「生き物の決定的瞬間を撮る」(文一総合出版)が発売された。
それを記念して、「生き物の決定的瞬間を撮る」発売記念写真展(6月8日(金)~13日(水))の会期中に、トークイベントが開催された。
本書の中でSSP会員のプロたちがオリンパス製のカメラをもちいて撮影した写真が展示され、トークショーでは撮影者直々にそのテクニックや撮影よもやま話が紹介された。


 
 
ところでみなさんは、石垣島の離島ターミナルすぐ近くに「海人Tシャツ」の店があるのをご存じだろうか?(※現在は建て替え中です。「やいまタイム」スタッフ補足)
その店の看板に用いられている青く美しい海の画像を撮影した写真家が、本イベント2部に登壇した。
黒柳昌樹さんである。
東京出身。東京の街を背景に飛ぶチョウ、沖縄の八重山諸島をフィールドに動植物や自然を撮影しておられる。 (ホームページ:「八重山蝶瞰図」http://yaeyama.icurus.jp/ )

トークイベントでは、蝶が飛び立つ瞬間を撮影するコツの一つとして、自身が命名した「他人トリガー」というテクニックが紹介された。(詳しくは本書参照)
簡単に説明すると、蝶は市街地や観光地などで往来する他者の気配や鳥の姿などに反応して飛び立つ習性があるのだそうだ。
その習性を理解し、止まっている蝶の飛び立つであろう方向にピントを合わせて待っていると、パッと飛び立つ瞬間にも、ぴたりとピントが合った写真を撮影できるのだそうだ。
スライドでは、八重山で撮影された蝶の画像がいくつか表示された。

黒柳氏だけでなく、他の写真家も共通して言っていたのは、「その生き物の習性をよく理解し、それに合わせてピントや撮影位置を決める」ということ。
なるほど、と思った。
筆者の場合は、蝶が止まってから近づいて行くから逃げられるのだなと振り返る。
そうやって逃げられて残念に思ってその場に立っていると、また別の蝶がやってくる。
「来たっ」と思ってカメラを急いで構えると、今度はその腕の動きに反応して逃げられた。
反省してその次は、そーっと腕を動かして構えたらうまく撮れたことがあったと思い出した(止まっているところだが)。

「わかる」と「できる」には、隔たりがある。
地道な練習も必要、と、黒柳氏。
自宅でできる、「カメラで瞬間をとらえる」練習方法が紹介された。
ご本人もその努力をされていると聞いた。
また、人を唸らせる決定的瞬間の一枚の裏にある、数多くの没写真の存在も忘れてはならない。
没写真の数は地道な努力の証だと筆者は思う。
さらにこれに、やはりカメラの性能と、それを知り尽くして駆使するからこそ、プロの写真は違うのだと思った。
(最近はコンパクトカメラでも多機能過ぎて、マニュアルもやたら厚くて、まだまだわからない・使っていない機能が一杯の筆者)
 
展示会場には、書籍に掲載されている黒柳氏が竹富島で撮影した蝶の大きな写真があった。
また、コウモリの写真家大沢夕志氏の作品で、石垣島で撮影されたクビワオオコウモリの飛んでいる写真も印象深かった。
暗くなってから飛び回るコウモリは、いったいどんな姿で飛んでいるのだろうと、八重山でコウモリを見たときに思った。
大沢氏の作品は、フラッシュを連続で焚きながら連写し合成することで、1枚の画像にその瞬間瞬間の複数の姿が映っていた。
確かに白い首輪をつけたようなコウモリだった。
 
八重山の生き物たちがどんな姿をしているのか興味があるものの、動きが早いものや、臆病で姿を現さないもの、夜活動するものなど、肉眼ではなかなか見ることができないものたちもいる。
八重山をフィールドにしている写真家たちの努力と忍耐と、膨大な試行錯誤のおかげで、こうした生き物たちの姿を見せてもらえた。
クビワオオコウモリというコウモリが八重山にいると今回初めて知った。
 
カメラ撮影のこと、八重山の生き物のことなど、いろいろ知ることのできたイベントだった。
 
 
なお、第39回SSP展「自然を楽しむ科学の眼 2018-2019」が、東京展を皮切りに全国各地を巡回中だ。
https://www.ssp-japan.org/
現在は、大阪のフジフイルムフォトサロンにて開催中。
会期は6月22日(金)~28日(木)。

OKINAWAまつり2018、楽しみ方いろいろ

OKINAWAまつり2018
日時:2018年6月9日(土)13:00~19:55、10日(日)12:00~19:55
場所:代々木公園(東京都)

 
 
「OKINAWAまつり」に取材や友人たちと楽しむことを目的に、2日間で3回会場に足を運び、いろいろな楽しみ方をした。
八重山出身のアーティストのライブを中心に、観客視点も織り交ぜてレポートをお届けしよう。
 
 

【1.一人参加】

 
3年ぶりに行ったら、規模がかなり拡大している印象で驚いた。
伝統芸能がメインの「彩風ステージ」では、琉球舞踊の上演がちょうど終わったところだった。
地方の中には日よけのタオルをかぶっている人もいる。
炎天下の中、琴や三線等の楽器は大丈夫だろうか、とか、衣装は汗だくだろうなどと気になりながら、メインステージ方面へ。
まずは、八重山そばのブースで「島柑橘踊る八重山そば」を買い、立食コーナーで腹ごしらえ。

そして、メインステージへの入場待ちをしている人だかりに混じる。
小さいお子さん連れの家族や、沖縄出身なのだろうか高齢者の姿もあった。
入場開始となったとたん、客席はあっという間に埋まる。
うまい具合に席を確保できた。
客席エリアは、後部席の人が見えづらくなるような日傘、一脚・三脚等は禁止なので、帽子や長袖が必須だ。

オープニングは、琉球國祭り太鼓のエイサー。
全国各地の支部から集まったメンバーが客席通路にも散らばり、迫力満点の演舞を繰り広げた。
会場は一気に沖縄ムードに染まり、熱が上がった。
 
エイサー終了後は通路も観客に解放され、ステージ前方に多くの人々が詰めかけた。
そして、きいやま商店(石垣島)が登場すると大歓声が起こった。

アップテンポの「八重山口説 『ミルクムナリ』」で始まり、一気にヒートアップ。
「カーーニバレ」、「僕らの島」、「離れてても家族」、「ドゥマンギテ」、「沖縄ロックンロール」などを演奏。
ファンたちの手拍子での合いの手やタオル回しなど、ライブ恒例のやり方があるようで、筆者もそれにならい大いに盛り上がった。
きいやま商店は、今年10周年の節目に7枚目のアルバムを出すのだそうだ。
ツアーも予定されている。
 
司会者が「例年にはないスタートからの盛り上がりよう」と驚く声を後に、一旦新宿へ。
(新宿では別のイベントを取材。レポートは、後日公開予定。)
 
 
 

【2.複数で参加(晴れバージョン)】

 
夕方、再び会場へ。 今度は沖縄好きの友人たちも一緒だ。
メインステージの観客席には3人並んで座れそうな余地は無い。
ラストのよなは徹&護得久栄昇のステージまでは、久しぶりの再会のユンタクと食事を楽しむことにした。
ステージから離れた場所に、ピクニックエリア状態になっている所を見つけた。
我々もシートを敷き、露店で色々購入。
ライブの歌声も小さく聞こえるし、ユンタクも周囲を気にせずできて、これはこれでよい。
(↓インスタ女子は、もっと“ステキな雰囲気”に撮影するのだろうか(苦笑))

周囲には、ライブより仲間で集まって飲み食いする事がメインの雰囲気のグループもあり、この祭を皆それぞれに楽しんでいた。
 
空が薄暗くなる頃、ステージの方で歓声が聞こえた。
いよいよ、よなは徹&護得久栄昇の時間だ。
食べ終えた我々もその場を撤収し、ステージを立ち見で楽しんだ。
張りのあるよなは徹の歌声に酔いしれ、護得久栄昇のショータイムを楽しむ。
奈良のイベントではレモンケーキが出てきた護得久栄昇の予備セカンドバックの中身は、今回はCD。
「あんたたち、買いなさいね」と、相変わらずの上から目線キャラが炸裂。

再びよなは徹が歌い上げ、徐々にテンポアップする音に乗せて、観客たちはカチャーシーを舞った。
一度ステージを去ったよなはだが、アンコールに応えるべく再登場。
「満月の夕」で、会場をしっとりとかつ力強さも添えて包み込んだ。
 
台風の影響による雨も心配されていたが、初日は沖縄本島を上回る気温で(スタート時に司会者から情報あり)、熱い一日だった。
 
 
 

【3.複数で参加(雨バージョン)】

 
二日目は雨。予報では荒天となる可能性もあった。
この日は別の友人たちととりあえず予定通り待ち合わせ場所に集合してから話し合い、小雨なので行ってみようということになる。
 
まだメインステージ上演までかなり時間があった。 傘をさして露店を見て回る。
観光協会や島々の紹介ブースが並ぶ「沖縄離島ストリート」エリアも行ってみる。
ある島のブースではクイズがあり、我々は3問全て答えた。
「昨日から200名くらい来て、全問正解は初めて」と、お土産をおまけ付きでいただいた(笑)
一緒に旅をした島のブースでスタッフさんたちとも立ち話。 情報をいただけるのが嬉しい。
ミス八重山の姿もあった。


 

メインステージの入場規制が解除されたら、席を確保。
荷物にカバーをかけて濡れないようにして地べたに置き、レインコートを羽織ってまず乾杯!(雨の日ライブは、傘ではなくレインコート必須)
露店で買ったつまみを食べながら開演を待つ。
オープニングを飾った琉球國祭り太鼓のみなさんは、小雨を吹き飛ばしそうな演舞で魅せてくれた。
昨日と違う演目もあり、両日来た甲斐があった。


 
本日ライブのトップバッターは、やなわらばー(石垣島)。
意外なことに、OKINAWAまつりに初めての登場とのこと。
雨天で前日より人が全体的に少ないのが残念(観客側は、席をゆったり座れてラッキーだが)。
歌が始まると、うっとおしい天気が気にならなくなるほど、清々しい歌声に引き込まれ聴き入った。

「いちごいちえ」、「海の声」、「じーちゃんとギター」、「平和の歌」、「拝啓○○さん」を歌う。
やなわらばーを初めて聴く友人は「よかった~」と。
筆者は、奈良のムジーク・プラッツ2018の時と同様、「じーちゃんとギター」でまた涙してしまった。
ライブの一人参加は小回りが利くが、複数参加だとこうやって感動を分かち合える良さがある。
やなわらばーは、メジャーデビュー15周年記念ライブを今夏東京で開催予定。
これからも素敵なハーモニーを聴かせてほしい。
 
 
やなわらばーの演奏途中から、カメラをしまいたくなるような小雨になり、終わると雨足が強まってきた。
まだ八重山出身のアーティストたちの出番もあったが、撤収を決めライブ会場を出た。
今度また、聴ける機会を得たい。
 
以上、OKINAWAまつりの様々な楽しみ方のご参考になれば幸いだ。

「おいしい かわいい 沖縄展」 阪急うめだ本店

「おいしい かわいい 沖縄展」
会期:2018年6月13日(水)〜19日(火)
会場:阪急うめだ本店 9階催場(大阪府)
http://www.hankyu-dept.co.jp/honten/h/okinawa2018/pc/index.html

 
 
今年は40の店舗ブースと、「読谷やちむん市場」コーナーにやちむん(焼物)、琉球ガラス、シーサーなど約20工房の合同出展があった。
会期中は、毎日ライブやワークショップ、トークショーも開催される。
また、メイン会場である9階催場とは別に、10階で「僕らがつくる 新・沖縄展」も実施。
チラシには「ウェアや雑貨、フードなど、沖縄の“個”の作り手たちにフォーカス」とあった。
9階催場のブースをいくつかご紹介しよう。 
 
 
●MIMURI:バッグ・小物
http://www.mimuri.com/
 
テキスタイルデザイナー・MIMURIさんは石垣島白保出身。
那覇の公設市場から近い浮島通り沿いにショップを構える。
今年で4回目の出店。
MIMURIさんのデザインした布には、沖縄の生き物、植物、家などが描かれている。
その布で作られたバッグや小物が並ぶブースは、そこだけひときわカラフルだった。
そのデザインは、俵万智「オレがマリオ」文庫本 にも使われている。
コンセプトは「沖縄を持ち歩く」。

 
 
●西表島いやしろち:アクセサリー
http://iyashirochi.shop-pro.jp/
 
石垣島の桴海(ふかい)にギャラリーを構える。
「いやしろち」の意味は、webサイトに「そこにいるだけで元気になったり、なんとなく良い気持ちになったり、自然と動物が集まったり、植物や農作物が良く育つ場所を、太古の日本の人々は“いやしろち”(弥盛地)と呼んでいました」とある。
天然石や宝石、化石などを身につけられるように仕上げたハンドメイドのペンダントトップは、どれも一点物。
石垣島のギャラリーの営業日は新月・満月、それ以外の日は予約制とのこと。

 
 
●JEWEL EARTH(ジュエルアース):アクセサリー
https://ja-jp.facebook.com/jewelearth.ishigaki/
 
デザイナー池澤さんによると、ジュエルアースのホタル石は、暗闇でも光を放つのが特徴。
職人の手作りだ。
写真で拝見した黄緑色の光は名前の通りホタルのようだ。
そして、明るい光の下では澄んだ青い海をイメージさせる色。
その輝く青い海のような色を画像で上手くお見せ出来ずに残念だ。
ショップは石垣島のユーグレナモール内にあるので、ぜひ足を運んで実際に見てほしい。

 
 
●琉球麺茉家(まつや)
今年のイートインコーナーは、琉球麺茉家。
店舗は沖縄本島の浦添にあるが、そこで八重山そばを出している。
おばあさんが営んでいた石垣市川平「深道食道」の味を継承されているのだそうだ。
入口の掲示写真を見ると、八重山そばなので麺はちゃんと丸かった。
炙りソーキ(一日あたり限定50本)は、初日は夕方には完売となっていた。
時間の関係でそばを食べられなかったのが心残りだ。
 
 
「おいしい かわいい 沖縄展」の最終日、19日(火)は18時まで。
営業時間は、木・日月は20時まで、金・土は21時までとなっている。
曜日によって違うので、お出かけの際はご注意を。

奈良公園で八重山アーティストらが観客を魅了!(ムジークプラッツ2018 in 春日野園地)

ムジークプラッツ2018 in 春日野園地
OKINAWA × NARA 〜沖縄の音楽と笑い 命のお祝い(ヌチヌグスージ)フェスト
三線DAY&カチャーシーDAY

 
日時:2018年5月26日(土)、27日(日)13時~
場所:奈良公園・春日野園地(奈良県)
主催:奈良県 ムジークフェストなら実行委員会
 
 
 
奈良県では現在、今年で7年目となる「ムジークフェストなら」を開催中。
「奈良の街中が音楽であふれる28日間」として、県内の様々な場所で毎日音楽イベントが行われている。
沖縄音楽の野外ライブは、今年で5回目。
初日26日「三線DAY」の様子をお伝えしよう。
(公式サイト http://www.naraken.com/musik/musikplatz/platz02.html )

 
会場となった春日野園地は、広大な奈良公園の一角だ。
周囲には、春日大社や大仏の東大寺、早春を告げる山焼きで有名な若草山などがある。
奈良沖縄県人会が、物販や三線体験ブースを運営していた。
OKINAWAマルシェでは、オリオンビールや様々な食べ物を人々が買い求めていた。

 
司会の津波信一(沖縄のタレント)と小林真樹子(元琉球放送アナウンサー)が、明るく爽やかに開会のトークを始めた。
津波は、「奈良は信号待ちで、鹿が横断歩道を“かじゃでぃ風”で出てくる」と笑いをとった。
若草山もライブを見守る。

 
●柳清本流 松島とし子琉舞研究所
奈良で琉球舞踊の教室を持ち、知名定男の妹にあたる。
この日は兄の曲での創作舞踊も披露。

 
●登川流研究保存会 宮里政則民謡研究所
故・登川誠仁に弟子入りした宮里さんは、奈良や大阪などの三線教室で指導している。

 
●やなわらばー
オリジナルの「いちごいちえ」「平和の歌」や、未公開曲「じいちゃんとギター」、「花」「海の声」といったおなじみの曲のカバーなどを演奏。
さわやかな歌声が場内を包み込んだ。
「じいちゃんとギター」では、涙をぬぐう人々の姿もあった。
来る8月11日には、東京で「メジャーデビュー15周年記念ライブ ややや!やな祭り2018」が開催される。
詳しくは、公式ホームページにて。http://www.ya-na.net/

 
●前川守賢&元ちゃんバンド
「かなさんどー」「遊び庭」といった代表曲などで、縦横無尽にステージを行き来して盛り上げる。

 
●琉球笑タイム
1.護得久栄昇&仲座健太
お笑いコンビ「ハンサム」のコントキャラ「護得久栄昇」が登場。
仲座健太は、初代琉神マブヤーのハブデービル時代の決め台詞を聞かせてくれた。

2.三線レッスン
フィナーレに向けて、「十九の春」の練習。
ステージ上の出演者のリードに合わせて、合奏&合唱。
三線持参の人は演奏を、他の人は配付された歌詞カードを見ながら歌った。
 
●THE SAKISHIMA meeting
「サキシマのテーマ」から始まり、昨年出したアルバム「THE SILENCE OF SAKISHIMA」の曲や前のアルバムの曲を交えて歌う。
「エイヤ」(「旗波」)、「ササッ」(「夏至南風」)の掛け声で聴衆も盛り上がり、ラストは「ダニー・ボーイ」をしっとりと歌い上げてクールダウン。
新良幸人は、出番が待ち遠しくてたまらなかった様子で、幸せそうに演奏していた。
下地イサムは、「ユーニンガイ」のコーラス「ナウライ 世や ナウライ(実る 世は実る)」は「“奈良”ではありません」と、ジョークを交えて解説し、場内を沸かせた。

 
●知名定男&知名定人
沖縄民謡会の大御所とその息子による。
わざわざ前の席に移動する人達もいて、人々は静かに聞き入った。

 
●フィナーレ
演奏者全員がステージに上がり、聴衆も一緒にみんなで「十九の春」を合奏・合唱。
そして、カチャーシー。

 
終演後会場を後にする人々と、草を食む鹿。

美味しい沖縄料理でお腹を満たし、歌と笑いで心を満たす。
心身が喜ぶ感覚。「命のお祝い」・・・。
この日ここに集った人々だけでなく、生き物たちやあらゆる存在もこのまつりを楽しんだにちがいない。

白保の「やちむん館」が大阪にて出品 ~風水土のしつらい展2018~

風水土のしつらい展2018  ~再び、素材から始めよう!~
https://www.daimaru.co.jp/museum/umeda/fusuido_2018/index.html
日時:2018年5月16日(水)~21日(月)
場所:大丸ミュージアム(大丸梅田店15階、大阪府)
 
 
大丸梅田店で毎年この頃に開催される「風水土のしつらい展」に、今年もまたやちむん館(石垣島)がブースを出した。

 
今年の本展は、素材に立ち返るようなコンセプトのようだ。
やちむん館もいつもの様々な自然素材で作られた民具やアクセサリーだけでなく、生の植物を商品として用意してきていた。

クバ、マーニ、月桃の葉や、乾燥させた月桃の茎、シトロネラなどが壁面を飾った。

また、観賞用のアダンやオオタニワタリの小さな株もあった。

 
 
開催二日目には、会場内で月桃とシトロネラのガンシナーを作るワークショップが行われた。
シトロネラを輪に束ねて芯にしたものに、月桃の茎のテープを巻きながら編んでいく。

参加者のみなさんは2時間程で完成させたようだ。
ガンシナー作りのキットも売っていた。同じものが作れるらしい。

 
やちむん館の白保の工房では、民具講習をやっている(要予約)。
http://www.yachimunkan.co.jp/workshop.html
梅雨時期の八重山旅で雨に見舞われたら、空港からも比較的近い工房で過ごすというのも一案だ。
 
 
現在ANAの機内CMに、やちむん館の池原美智子氏らが登場しているらしい。
webサイトでも見られるので、ご紹介しておこう。
 
  セソコマサユキ監修 「まだ知らない『沖縄離島』に、会いに行こう」  
  4:自然と手仕事が溶けあう島の風景
  https://www.ana.co.jp/ja/jp/domestic/promotions/okinawa-islands/

「自然布」としての八重山上布

「自然布展」
場所:北鎌倉古民家ミュージアム(神奈川県鎌倉市)
https://www.kominka-museum.com/
会期:2018年4月7日(土)~5月15日(火)
開館時間:10時~17時


(チラシより)
原始古代より、日本人は山野に自生する植物を採取したり、栽培したりし、そこから繊維をとり、糸を績み、布を生み出して来ました。
身の回りの植物から衣類を作り、身に纏うこと、これは自然と一体化した衣食住の自給自足の生活ではごく日常的なことでした。


 
 

亜熱帯気候の八重山から亜寒帯気候の北海道まで、そして、周囲を囲む海から森林限界の山々まで、私たちが暮らす日本には、世界的にも希に見る多種多様な植物が生育している。
また、様々な動植物の北限・南限も多いということを、みなさんはご存じだろうか。
「自然布」は、そんな環境である日本列島各地で古くから暮らしてきた人々が、それぞれの場所で試行錯誤の上に生み出した知恵と技術の結晶だ。

本展には、南の苧麻から作られる八重山上布・宮古上布、糸芭蕉(繊維用のバナナ)による芭蕉布から、アイヌがオヒョウという木の繊維から作っていた衣類「アットゥシ」まで、10種類ほどの植物から作られた衣類や布を見ることができる。
その中の一種として、八重山上布の着物やのれんが展示されていた。
(展示の様子は全て許可を得て撮影)

自給自足で衣食住をまかなわなければならなかった時代には、名も無き庶民の人々が家族のために衣服を作ってきた。
時代の流れとともに職人や道具により高められた技術もあろうが、それでもほとんどの行程を手作業に頼らざるを得なかった時代に作られたものだ。
そんなの人々の手わざの素晴らしさには、いつも驚かされる。
今回もまた、感心するばかりだった。

会場である北鎌倉古民家ミュージアムは、JR北鎌倉駅下車徒歩2分という立地だ。
紫陽花でも有名な円覚寺の南側に位置する。
築100年以上の三棟の古民家を移築し、つなげてあるのだそうだ。
移築できるのは、釘を使わずに木を組んで建てられており組み直せるからだ。
そんな古民家もまた、先人たちの試行錯誤の努力の賜物であり、建物自体も展示物と言えよう。

売店には本展にあわせて、現役の自然布作家・職人による製品や、各地の自然布の書籍、資料なども揃えられている。

会期は今月半ばまで。
周囲の寺院は新緑が美しい季節。
この機会に鎌倉に足を運ばれてみてはいかがだろうか。

第18回東京八重山まつりに、郷友や八重山ファンが集う

日時:2018年04月22日(土)午後
場所:北とぴあ(東京都)
主催:東京八重山郷友連合会
  
  
  
関東在住の八重山の郷友や八重山ファンが集まる「東京八重山まつり」が、今年も開催された。
筆者は3年ぶりの参加となった。
 
思い起こせば、その時のレポートが「やいまーる外電」通信員としてのデビュー記事であった。
その当時の原稿を読み返すと、今回と同じく夏日の暑い日だったようだ。
(その時の記事は「やいまタイム」の前身サイト「やいまねっと」で掲載されていたため、現在ネット上にはありません。)
 
会場である北とぴあでは、まだ冷房への切り替えが行われておらず、大型扇風機が場内に投入された。
参加者約230名の熱気も加わり、会場内では室内にも関わらず、司会者から水分補給のアナウンスが何度か繰り返されるほどの盛況ぶりであった。
 
 
 
【第1部】
 
舞台に掲げられた看板の「東京八重山まつり」の赤色は、春、故郷の島々に咲くデイゴの花の色をあらわしているのだそうだ。
 
今年は会長を始めとした役員交代の年。
http://www.tokyoyaeyama-rengo.com/img/20180322.jpg) 
開催の挨拶の後に、新会長・多宇邦雄氏が登壇し、「みなさんの“よりどころ”となるような活動をしていきたい」と抱負を語った。

テーブルには故郷の島々の黒糖と、伊佐の塩せんべい。

来賓の一人、喜舎場信夫・在沖八重山郷友会会長からは、沖縄本島での活動紹介があった。
毎年総会では本会よりは多少小さな規模だが、多くの人々が集まるのだそうだ。
また、2年に一度、「全島とぅばらーま大会」も開催するなど様々な活動をしていることがうかがえた。
(在沖八重山郷友会のホームページ https://zaiokiyaeyamarengo.web.fc2.com/
 
乾杯の様子。

 
 
【第2部】
 
座開き:赤馬節

 
第2部では郷友会や活動グループなどによる踊りや演奏が行われた。
観客席からは、手拍子、指笛、笑いに拍手喝采、そしてご祝儀と、様々な反応。
お弁当と島酒を楽しみながら、互いに親睦を深める人々の笑顔がそこかしこにあった。

 
会場前のロビーでは、認定NPO法人トラ・ゾウ保護基金がイリオモテヤマネコのグッズ販売ブースを設けていた。
売上はイリオモテヤマネコ保護活動に使われるとあり、人々が夜光貝で作られた猫型のストラップやてぬぐいを買い求めていた。
同法人のグッズ通販サイトでも様々なグッズが購入できる。
 http://www.yui-wildanimal.jp/goods/lists.html
西表島でのヤマネコの交通事故死が絶えないのだそうだ。
那覇自然環境事務所の報道発表資料にもそのデータが出ているのでご紹介しておこう。
 http://kyushu.env.go.jp/naha/pre_2017/post_40.html

最後は弥勒節とヤーラーヨーで締めくくられ、盛況の内に終了した。
 
 
なお、本会は2020年に20周年を迎えるそうだ。
記念事業の計画があり、オリンピックの年をはずして2019年に実施の予定とのこと。
記念すべき来年の催しが成功しますように。

ぬぬぬパナパナのぬぬ 2018・大阪展

会期:2018年4月11日(水)〜16日(月)
会場:阪急百貨店うめだ本店 9Fアートステージ(大阪府)

八重山の手織り作家の作品を広めることからスタートした、「ぬぬぬパナパナのぬぬ」展が、今年も大阪で開催された。
「ぬぬぬパナパナ」とは、八重山の方言による造語で「布の端々」を意味し、展示会名は「布の端々の布」という意味となる。
今では各地の糸作りから手がけて布を作っている人たちの作品が展示される。
昨年、主宰の浦令子さんが亡くなった事情などから、活動を一旦停止するような話も出ていたが、メンバーや応援する人達により、大阪のデパートでの展示は今年も開催の運びとなった。


 
 
会場である阪急百貨店うめだ本店へ、初日の11日にうかがった。
作家さんや関係者さんとも一年ぶりの再会である。
翌12日に、会場で作家たちによるミニシンポジウムもあるためか、初日は多くの作家の姿が会場にあった。
長くレギュラーメンバーとして出品している西表島の亀田恭子さん、前津雪絵さんもいらした。


 
 
今年の八重山からの出品は、先述のお二人に加えて、石垣島の森田みゆきさん。


 
 
そして、以前は波照間島で活動されていた、弘前(青森県)「snow & handmade」さんの作品も。


 
 
さらに、パンフレットの正式出品メンバーには載ってはいなかったが、さらに何組かの八重山の作家の作品もあった。
 
八重山のメンバーは、八重山産の手績みの芭蕉や苧麻、座繰りの絹、手引き絹などを草木染めにして織った作品を出品していた。
会場には、そのような原料となる植物の写真や、繊維から作った糸の展示もされていた。

「島の恵み」を手間暇かけて形にする手仕事作家たちの活躍を、今後も見守りたい。

近畿の各字郷友会合同花見会 2018

日時:2018年4月8日(日)
場所:大阪城公園
 
  
近畿地方の八重山郷友会合同花見会が大阪城公園にて開催された。
一時期初夏のような日が続いていた近畿地方では、その暖かさでソメイヨシノはすっかり散ってしまっていた。
この日は寒気が戻り肌寒さを感じる気候だったが、晴天で新緑がいきいきとしていた。

筆者は遅れて参加。
すでに中盤の時間帯で、会場を目指して歩いている時にも風に乗って指笛の音が聞こえていた。
サービス精神旺盛な人たちの、時に即興もある様々な余興が途切れることなく繰り広げられ、あちこちで笑い声や拍手が響いた。


 
 
・飛び入り参加も大歓迎の余興と、デンサー節、泡盛マイスター&泡盛ダンサーズ

 
 
・鳩間の港、ミルク節

 
 
通行人はかなり少なかったが、楽しそうな雰囲気に惹かれてか、時折立ち止まって見ている人たちの姿もあった。
今年も百数十名が集い、親睦を深めた花見会だった。


 
 
終了後、あるグループの二次会にお邪魔した。

沖縄料理の店で、花見会でも地方を務めた郷友会メンバーたちがミニライブを行った。
ライブの締めには、他のお客さんグループも一緒になってモーヤーを舞った。
ライブの後は、カラオケやメンバーの地方で歌うなどのフリータイム。

語り、飲み、歌い、踊り・・・。
こうして親睦の夜は更けて行ったのだった。

国立民族学博物館・「沖縄のくらし」コーナー

大阪の万博記念公園に、文化人類学・民族学視点から、世界各国の人々の暮らしや伝統文化などに関する資料を展示している「国立民族学博物館(みんぱく)」がある。
筆者は最近、みんぱくへ行ってきた。
その中にある「沖縄のくらし」に関する展示コーナーについて、万博記念公園内「自然文化園」の桜の画像と共に紹介しよう。

みんぱくは、世界をいくつかの地域に分けた「地域展示」の形式で、「オセアニアを出発して東回りに世界を一周し、最後に日本にたどり着く構成」になっている。
(「」内引用:国立民族学博物館webサイト 展示のご案内>地域展示・通文化展示 http://www.minpaku.ac.jp/museum/exhibition/main

展示室入口に入ったとたん、そこは世界中の人々の祭りや日常の濃縮された異空間で、さらに、世界一周もできてしまうのだ。
展示コーナーはまた、その時の目的や時間に応じて、見たい一部の場所だけ見るのにも便利な構造だ。
(展示場マップ http://www.minpaku.ac.jp/museum/exhibition/main/map )

その一角に「東アジア展示・日本の文化」のコーナーがある。
ここにはさらに、「祭りと芸能」、「日々のくらし」、「沖縄のくらし」、「多みんぞくニホン」の4つのテーマに基づいた展示となっている。

「沖縄のくらし」コーナーで、サバニ、民具、農具、ウシの鞍など、八重山から収集した物や、八重山博物館所蔵の物などを見ることができた。
サバニと堀りへらは、みんぱくのウェブサイトでもその姿を見ることができる。
http://www.minpaku.ac.jp/museum/exhibition/main/japan

石垣やヒンプン、トーラまで再現された竹富島の民家の模型もあった。
八重山で収集した物以外にも、沖縄県の今・昔の様々な物が展示されており、興味深かった。

みんぱくは万博記念公園内にあるが、そこに行くだけなら料金のかからない道を通っていくことができる。
桜や紅葉の時期、様々な花の咲く時期は、「自然文化園・日本庭園」の入場券を買い、そちらルートで散策しながら行くのも楽しい。
今回の桜の画像やこの太陽の塔の後ろ姿は、自然文化園内の様子。
公園の敷地がともかく広い。
みんぱく内も、展示やビデオライブラリーなどじっくり見ようとするなら、それなりの時間が必要だ。
時間に余裕を持ってお出かけになることをおすすめしたい。

八重山の蝶が見られる昆虫展示の施設へ行ってみよう

八重山はそろそろ「うりずん」の季節。
内地も少しずつ寒さが緩んできた。
今回は、八重山に行きたいけれどなかなか行けない方のために、内地でもちょっとした八重山気分を味わえる施設の情報をお届けする。
オオゴマダラやリュウキュウアサギマダラなど、八重山の島々で見ることのできる蝶を飼育している施設(主に近畿エリア)をご紹介しよう。
(画像は、筆者が八重山旅で見かけたチョウたち)

●伊丹市昆虫館(大阪府) http://www.itakon.com/
現在休館中だが、2018年4月1日にリニューアルオープンする。 
チョウ温室に沖縄産のチョウを中心に一年中800~1,000匹放されており、オオゴマダラは八重山諸島産とのこと。
リニューアルオープン記念として、黄金に輝くオオゴマダラのさなぎの特性キーホルダーが、先着100名にプレゼントされる日がある。
詳細はホームページにて。

●橿原市昆虫館(奈良県) https://www.city.kashihara.nara.jp/insect/
放蝶温室には八重山地方の蝶が四季を通じて舞う。
・放蝶している蝶の種類
https://www.city.kashihara.nara.jp/insect/insect/houtyousyurui.html

橿原市ホームページによると、2018年3月4日現在の温室に飛んでいる主なチョウの数は次の通り。
オオゴマダラ 230頭、リュウキュウアサギマダラ 159頭、スジグロカバマダラ 107頭
年間を通して常に約10種500頭以上のチョウが放たれている。
https://www.city.kashihara.nara.jp/insect/topics/news/20110302onshitugekugei.html
 

●箕面公園昆虫館 放蝶園  http://www.mino-konchu.jp/
自然豊かな明治の森箕面国定公園内にある。
オオゴマダラなど南西諸島の蝶を年中見ることができる。
なお、現在放蝶園の補修工事が行われており、2018年3月16日(水)は、昆虫館は開館しているが放蝶園は利用できない。

●京都市青少年科学センター(京都府) 
http://www.edu.city.kyoto.jp/science/event/butterfly.html
チョウの家では、八重山群島の蝶の卵を科学センターでふ化させて飼育。
オオゴマダラ、リュウキュウアサギマダラ、シロオビアゲハが舞う。
こちらは終日見られるのではなく見学ツアーのような形で公開時間が決まっているので、詳細はホームページでの確認が必要だ。
※3月7日(水)から3月下旬(予定)まで「チョウの家」修繕のため,公開を停止中。
  
偶然だが3月14日、京都市営地下鉄のコトチカ広場で、京都の動物園・植物園・水族館・青少年科学センターがPRイベントを開催していた。
同センターの標本展示があり、八重山でなじみ深い蝶や、日本最大の蛾・ヨナグニサン(海外で採集されたものだったが)を見ることができた。
普段は、センター内に標本として展示されているそうだ。

ちなみに、関東にも八重山で見られる蝶を観察できる施設があるようだ。

●多摩動物公園 昆虫生態園(東京都)
 https://www.tokyo-zoo.net/topics/profile/profile08.shtml

●足立区生物園 http://seibutuen.jp/animal/animal.html

●ぐんま昆虫の森(群馬県)http://www.giw.pref.gunma.jp/map/fieldmap/

●花ちょう遊館(栃木県)https://www.park-tochigi.com/igashira/kacyouyukan
 
これらの蝶の施設には、沖縄・八重山に生息する蝶が食べる植物も栽培されており、その点からも八重山気分が味わえるはず。
春休みは、様々なイベントや展示なども予想される。
桜や様々な花も咲き始めるこの季節に、ふらりと出かけてみてはいかがだろうか?

大阪・大正区の沖縄料理屋で、沖縄民謡を楽しむ

以前本コーナーで八重山民謡ライブが行われた沖縄料理屋としてご紹介したことのある、大正区の沖縄料理屋「うすぱれ豊年」(店主:内原まりえさん、石垣島出身)で、今年から週数回、沖縄民謡の演奏が聴けるようになった。
(八重山民謡ライブの記事 http://yaimatime.com/yaimal-gaiden/32305/ )

週3~4回、たいていは週末及び金曜日。
演奏するのは、近畿与那国郷友会会長で近畿八重山郷友会のイベントでは地方をつとめる和泉絹子さんと、沖縄本島から八重山まで幅広い民謡のレパートリーを持つ玉城秀樹さん。


 
2月のある週末にも、ミニライブが開催された。
基本的に一晩に二回行われるようだが、この日はお客さんの入店のタイミングを見て、遅めのスタートで一回だった。
「与那国小唄」、「小浜節」、「安里屋ユンタ」など、八重山や沖縄本島の馴染みのある民謡が演奏される。
筆者は一人参加だったので、和泉さんの友人で同じく一人参加の人たちと一緒のテーブルで楽しむ。
互いに初対面だが、そこは沖縄・八重山好き同士。
あっという間に打ち解けて楽しいユンタクだ。

途中から、リクエストタイム、お客さん飛び入りタイムが始まった。
このお二人のライブは、お客さんも一緒に参加して楽しむのが特徴だ。
飛び入りタイムでは、太鼓で参加する人や、二人の生伴奏で「島人の宝」を歌う若者たち、三線を弾く人も登壇。
様々な曲が演奏された。
会場からは、手拍子や合いの手が重なる。
とてもアットホームな雰囲気だ。

筆者も、「島人の宝」(若者と一緒に(笑))と「芭蕉布」を歌った。
外は寒気の冷たい風が吹いていたが、店内は盛り上がり、寒さも吹き飛ぶ勢いだった。
この日のライブの最後は、和泉さんの「とぅばらーま」で締めくくられた。
 
「うすぱれ豊年」は、JR大正駅すぐ近く。
同じ路地の並びには、西表島出身のマスターが切り盛りする「やまねこ」もある。
「大阪のリトル沖縄」
とも呼ばれている大正区まで来る機会があれば、ふらりと立ち寄ってみてはいかがだろうか?
 
豊年 大阪府大阪市大正区三軒家東1丁目4−11
   (週末は予約をおすすめ。ライブがあるかどうかもご確認ください。)
 
やまねこ 大阪府大阪市大正区三軒家東1丁目4−6

「泡盛試飲会&新商品企画発表会」が開催される

期間:2018年2月2(金)
場所:大阪第一ホテル(大阪府)

 
沖縄県酒造組合は、平成29年度内閣府「沖縄型産業中核人材育成事業」を受託し、「泡盛フレーバーホイールを用いたブレンドマーケッター人材育成プログラム」を昨年9月から半年間の予定で実施している。
沖縄県内の17酒造所から20名が参加し、泡盛の酒質の評価方法やマーケティングなどについて学んできた。
今回の「泡盛試飲会&新商品企画発表会」は、その事業の一環として開催された。
研修生は営業やブレンダーなど様々な職種だという。
本イベントの最後にいただいた資料で確認したところ、八重山からも2社の社員がこの事業に参加しているようだ。
 
【関連ニュース記事】
◇「業界の宝が切磋琢磨!泡盛フレーバホイールを用いたブレンドマーケッター人材育成プログラム始動」
(2017年9月28日 泡盛新聞)
http://awamori-news.co.jp/2017_09-08_blend-marketer-using-awamori-flavor-wheel-human-resource-development-program-started/
◇「泡盛新時代に突入!!泡盛フレーバーホイールの達人成長中!(沖縄県酒造組合)」
(2018年1月29日 泡盛新聞)
http://awamori-news.co.jp/2017_12-08_fostering-master-of-awamori-flavor-wheels/
 
まずは、沖縄県酒造組合・玉那覇美佐子会長より、本事業についての主旨などの説明がなされた。

参加者の中には、近畿泡盛同好会や京都泡盛同好会の役員、関西在住の「泡盛マイスター」と呼ばれる資格の保持者、泡盛好きの人など、様々な人たちがいるようだった。

参加者は、第1部のプレゼンターによる新商品企画発表会、第2部の試飲会の評価者役を担うことになっていた。
 
【第1部:新商品企画発表会】
社名を伏せた19名の研修生が、各々新商品の企画をプレゼンした。
現場で得たお客さんの声や反応から発案したもの、斬新なアイデア、自社や自身の職種の強みを活かしたもの、地域活性化も視野に入れたプラン、新たな泡盛ファン獲得がねらいの案など、様々な視点からの新しい泡盛の企画案が次々と発表された。
フロアからは積極的な質問や意見、アドバイスがなされた。
評価基準には、企画の良し悪しや、「売れると思うか」、「飲みたいと思うか」などがあった。
評価は好みの問題なのと小ぢんまりとした会だったので、評価者からの票は割れたのではなかろうかと想像した。
 
【第2部:試飲会】
ここでも社名・銘柄は伏せた状態で評価が行われた。
19名それぞれが、自社の既存の泡盛に商品コピーを作り、参加者はそれを読みながら味わい、コピーや味についての評価をしながらブースをまわる。
参加者が各ブースを周りながら、そこかしこで研修生に第1部のプレゼンの感想を伝えたり、双方が活発な意見交換、情報交換をしている様子が見て取れた。
泡盛の飲み方は、ストレート、水割り、ブースによってはお湯割りでの味わいの提案がなされていた。
好みで炭酸割りのリクエストもできた。
味わいだけでなく、香りにも着目してほしいというアピールが印象的だった。
あるブースに小さな縦長のお猪口のようなやちむん(沖縄の焼物の器)3種類に同じ泡盛が注がれていたのだが、そのお猪口の形がみんな違う。
器によって香りの立ち方の違いがあることが実感でき、興味深かった。
 
帰り際にお土産の資料をいただいた。
中には、第2部の各ブースの会社、商品の一覧や、組合が出している泡盛マメ知識がぎっしり詰まった小冊子などが入っていた。
八重山から参加している2社の一般的に売られている泡盛はどちらも口にしたことがあったが、この第2部で試飲したものは二つとも初めて味わった。
内地ではなかなか手に入りにくそうだ。
お取り寄せという手もあるが味気ないので、今度旅したときに現地の酒屋を訪ねて自分の足で探してみようと思う。そんな旅もまた楽しい。

小冊子の中には、泡盛に関する様々な情報があり、新しい発見・学びもあった。
泡盛の歴史や、なぜタイ米で作るのかということや、食事の際の飲み方の提案、様々なカクテルのレシピ・・・。
普段は、気分や体調によって水割りかロック、寒い日はお湯割り、古酒はストレートかロックと飲み方のパターンが決まってしまっている。
この会に参加して、香りと器のことをもう少し意識してみようと思ったり、たまにはカクテルもよさそうだし、これなら泡盛にあまりなじみのない友人にも勧められるかな、などと考えた。
あらためて泡盛は、様々な割り方・飲み方で楽しめるお酒であり、濃度の調節も飲む人に合せられる優れものだと認識できた。
筆者自身の泡盛の楽しみ方も広がりそうだ。
 
最後に、泡盛になじみが少ない人たちに、小冊子の中から最も紹介したいと思ったマメ知識をば。

(画像は、沖縄県酒造組合発行の小冊子「琉球泡盛」より)
「泡盛は低カロリー。糖質ゼロ、プリン体ゼロ」なのだそうだ。
沖縄県酒造組合のホームページ「泡盛百科」には、「泡盛は血液サラサラにする効果も(他のお酒よりも)期待できる」という情報もある。
http://www.okinawa-awamori.or.jp/health/02.html
 
全泡盛酒造所の商品情報も見られるので、ぜひ参考にされてはいかがだろうか?

「沖縄の工芸展」が初めて大阪で開催される

期間:2018年1月27日(土)~28日(日)
場所:大阪城 城見ホール(大阪府)

東京での秋の沖縄関係の定番イベントとなっている「沖縄の工芸展」が、2016年の京都開催に続いて、初めて大阪で開催された。

初日の午後、大阪城ホールの1階にある城見ホールへと向かった。
全国的な厳しい寒波の影響により大阪でも小雪が舞っていた。
そんな寒い中、大阪城ホールではコンサートがあるらしく、ホール入場待ちの列や周辺の店の順番待ちの大勢の人達の姿があった。
 
それらを横目に工芸展の会場に入ったら、温かい暖房の空気と共に沖縄の工芸品の品々が出迎えてくれた。
東京展と比較すると小規模ではあったが、その分一点一点をじっくりと見ることができ、生産者やその工芸品に携わる人たちとも気軽に話ができる雰囲気だった。
 
「八重山上布・八重山ミンサー」のブース。


さりげなく置かれていた、八重山上布の糸の、苧麻の繊維を績んで染めた段階の貴重な展示。

また、次のステップである、それを横糸として織れるようにするための準備の実演が、石垣市織物事業協同組合・理事長によってなされていた。
 
初の大阪でのイベントとあり、主宰側も多分、試行錯誤の途中であるだろう。
一沖縄・八重山ファンとして希望を述べるとしたら、次のような点だ。

・入口について
大阪城ホールでのコンサートに来たことはあったが城見ホールは初めてで、最初は入口がよくわからなかった。
工芸展の看板がその入口まで来ないとなかったので、もっと公園敷地内の駅の近くにも開催中である案内を出してもいいのではなかろうかと思った。
入口の最初の自動ドアの扉は曇りガラスでできており、私の先で入口の手前に立ち止まっていた人は「ここでいいのだろうか?」という様子で、自動扉へ一歩踏み出すのを一瞬とまどっていたようだった。
看板に「入口はこちら」という矢印があったら、なお親切だったと思う。
大阪城公園には様々な施設があり、コンサート以外の目的で来ている人たちもあったと思われるので、そういう人たちも気軽にふらりと立ち寄れそうな工夫があったのではないかと、もったいない気がした。

・品物について
個人が気軽に買える物の種類がもっとあると嬉しい。
コストやスペース、誰を対象にしているかによっても変わってくるのは仕方がないが、関西では首都圏と比較して、沖縄物産を扱っているお店も物もかなり限られているという実感だ。
このようなイベントは、一般の人にとっても一度に多くの工芸品を直接見て触れることのできる貴重な機会だと思う。
会場で会った顔見知りの八重山ファンの人も、「もう少し種類や、気軽な金額の品があったらよかった」との感想だった。
 
昨今はネットの通販なども発達しているが、やはり「本物」に実際に触れ、それらに携わる方々からのお話を直接聞ける機会は大切だと考える。
このような見本市のようなイベントで「こんな工芸品、商品もあるのか」と知るからこそ、その場では買わなかったとしても、今後通販や旅行に行った際に買い求める機会、その島へ行ってみる機会につながるのではないかと思う。
 
東京のように毎年でなくてもいいので、今後また関西でも開催されることを楽しみにしていたい。
 
【余談】
ちなみにこの日の大阪城ホールのコンサートは、福山雅治だったそうだ。
城見ホール入口のすぐそばに立見席の入口があったことに、帰り際に気がついた。
そういえば、行きに城見ホールの近くまで来た時、寒空の下で座り込んで列をなしている人たちを見かけたが、それは立見席の人たちだったのかもしれない。
開演は夕方からと思われるコンサートのために、早い時間から足を運んで小雪が舞おうがじっと待つファンの人たちの情熱はすごい。
 
情熱の程度に違いはあるかもしれないが、沖縄・八重山ファン、工芸ファンにも、「好きな物」に対する思いが強い人は大勢いるだろう。
関西は沖縄・八重山の郷友会も多くある。
そこには飲食店や伝統芸能の研究所をやっている人たちもいるだろう。
その先には多くの沖縄・八重山ファンがつながっている。
そんな人たちにもっと関西での「沖縄の工芸展」の情報が広まれば、徐々に参加する人は増えてくるのではないかと思った。
そのためにも、毎年でなくてもいいので今後の継続を期待するのだった。
そして、自分ができる応援の形として、こうやって記事を書くのであった。

八重山の染織作家たちの活躍

都内で、八重山の染織作家が出品したイベントが2つ開催された。
 
●「あさがやふゆものがたり~ ぬぬぬパナパナの仲間たち~ぬぬ(布)、土鍋、器、ご飯」

会期:2017年12月1日(金)~12月22日(金)
会場:器とカフェ ひねもすのたり(東京都)
 
今年の5月に主宰・浦令子さんが亡くなったことで、今年の大阪展で一旦合同作品展の活動停止の宣言をした「ぬぬぬパナパナ(以下、ぬぬパナ)」のみなさん。
 (その時の記事 http://yaimatime.com/yaimal-gaiden/25773/)
今回は、阿佐ヶ谷にある「器とカフェ ひねもすのたり」のオーナー松原幸子さんと、ぬぬパナの東京展でランチなどを担当していた自然料理家・田町まさよさんのコラボ企画として開催された。

西表島や石垣島のぬぬパナメンバーも出品していた。

小ぢんまりとしたカフェの空間を彩る、ショールや小物。


オーナーによると、ここでは「ぬぬパナ」メンバーの個別の作品展も開催されることもあるという。
布以外の器や土鍋も、田町さんが「ぬぬパナ」のランチの際に使っていた作家の物だとお聞きした。
人と人とのご縁で、活動がつながり広がっていく様を感じた作品展だった。
 
 
●「日本民藝館展」

毎年12月に開催される、公募・展示販売展。
 
日本民藝館のwebサイトによると、
「伝統的な技術を継承して作られている手仕事の品と、
民藝の美を指針とする個人作家の品を全国から公募し、
暮らしに役立つ工芸品の発展をはかるのが目的です。」
「会期中は、入選作は予約販売(展示のため)、
準入選作は展示即売され、誰でも買い求めることができます。」
とある。( http://www.mingeikan.or.jp/events/mingeikanten.html

陶磁、染織や、木漆工、竹工、様々な植物で作られた籠、ガラス製品など、様々な分野の手工芸品が全国から集まる。
今年の出品作品数は1339点。そのうち入選は496点、準入選は400点。

その中に八重山上布の作品もあった。
石垣島の崎原克友さん(宮良)の作品だ。
「八重山上布経(たて)ずらし緯(よこ)絣六通帯地」で「奨励賞」を受賞された。
( 八重山毎日新聞「崎原さん奨励賞に輝く 日本民藝館展」
 http://www.y-mainichi.co.jp/news/32741/ )
崎原さんの作品はもう1点展示されていた。

今後のますますのご活躍を祈りたい。

琉球伝統工芸館fuzoより、八重山関連の情報

東京の銀座わしたショップの地下1階にある琉球伝統工芸館「fuzo(宝蔵/ふぞう)」に、久しぶりにふらりと立ち寄った。
「琉球びんがた展」(12月13日(水)~2018年1月31日(水))と「fuzo三線祭り」(12月2日(土)~2018年1月10日(水))が開催中だった。
 
スタッフの方に、いくつかの八重山関連の情報をいただいたので、紹介しよう。
 
1.故・外原淳氏の琉球張り子の販売

外原淳氏は、竹富島出身。那覇の首里にある飲食店「くがに屋」の先代だ。
那覇で工房星ッコロの主宰として沖縄各地の草玩具の調査・復元、オリジナル玩具の製作をしながら、1978年、「沖縄玩具伝承友の会」を発足した。
著書に「おきなわの工作」「星っころ 手づくり玩具と子どもたち」がある。
すでにお亡くなりになっていて、張り子の作品は現品限りだそうだ。(一部在庫有り)
ダートゥーダーやミルク、アンガマの面、干支の張り子人形など温かみのある手作り作品が並んでいた。

八重山に住んでいたことがあるというスタッフさんと、「作品や工房の名前から八重山の香りがしますね」と話した際に、沖縄本島の出身の人の中には「わからない、見たことがない」という人もいると聞いた。
同じ沖縄県でも、八重山の文化はまた独特であることを再確認した。
  
2.ミンサー織りのメンズ・ボディーバック

石垣島のミンサー織りの工房から、メンズ向けの新作が届いていた。
メンズ製品は少ないこともあり、店頭に並んで以来買っていく人が後を絶たないと聞いた。
色は茶・紺の2色。シンプルなデザインなので、服を選ばずに使えそうだ。
  
3.fuzo三線教室(初級)第9期 受講生募集中
2018年1月7日(日)~6月17日(日) 
日時:毎月第1、第3日曜(全12回) 11時~12時半
(三線のレンタルあり)
詳細:http://www.fuzo.jp/news/2017/12/15/584/

第3日曜日担当の講師は、岩井信幸さん。
大工哲弘に師事し、八重山民謡・琉球民謡の普及活動をしている。
  
fuzoには、常設で工工四も取り揃えており、八重山民謡の物もあった。
1階のわしたショップでは弊社の「八重山手帳」も取り扱っている。
少し足をのばせば、丸の内や東京駅のイルミネーションもまだ見ることができる。
年の瀬の寒い時期だからこそ、暖かな八重山を感じに足を運ばれてはいかがだろうか。

アイランダー2017

会期 2017年11月19日(土)~20日(日)
場所 池袋サンシャインシティ(東京都)

 
 (お詫び:
  パソコンとカメラの操作を誤って、画像消失! ショックです。
  せっかく快く撮影にご協力くださった関係者のみなさま方、申し訳ありません。
  読者のみなさんにも文字だけではわかりづらくなってしまいました。)

 
「アイランダー2017」が今年も開催され、全国各地の80を超える島々がブースを連ねた。
昨年は、石垣島と八重山諸島が参加したが、今年は与那国島が不参加で、「石垣島」と「竹富町(八重山諸島)」というブースだった。
 
今年のミス八重山は、大久奈織さん(小浜島)。
伝統的なミンサー織りの柄の衣装でピカリャーと登場し、ブースを訪れる人達と談笑していた。
 
【石垣島ブース】
昨年度の「保育士の渡航費助成」支援制度に加え、臨床心理士の移住支援も加わった。
渡航費や引っ越し準備費用の補助の制度である。
 
問い合せは以下の通り
●保育士:児童家庭課こども政策係 電話 0980-82-1704
●臨床心理士:健康福祉センター地域保健係 電話 0980-88-0088
 なお、健康福祉センターでは、移住支援制度はないが、保健師・管理栄養士の募集もなされていた。(問い合わせ:0980-88-0089)
 
【竹富町ブース】
竹富町では、昨年に引き続きIT系就業支援を行っている情報などが紹介されていた。
昨年その制度を利用して西表島に移住数か月の時にブースでお話をうかがった後藤陽介さんの姿があった。
(昨年の記事 http://yaimatime.com/yaimal-gaiden/2124/ )
昨年お目にかかった後、仕事の受注もあり生活基盤を築きつつある様子をうかがえ、頑張っておられる様子にこちらも嬉しくなった。
 
竹富町のIT就業支援による移住の問い合わせは、竹富町移住サポートセンター(070-5271-9824)まで。
 
二つのブースでは、移住等の相談以外に、特産品などの紹介コーナーもあった。
石垣島は月桃茶の試飲と月桃のデオドラントのサンプルと販売。
どちらも癒しの香りがした。
八重山諸島(竹富町)ブースでは、黒糖の試食や鳩間島の星の砂の無料配布、ピカリャーのなどグッズ販売などがなされていた。
 
画用紙で作られた60㎝ほどのエビを頭に乗せて、西表島で開催される「竹富町やまねこマラソン大会」の案内を配布している女性がいた。
大会の協賛社である株式会社ユーグレナの井上志保里さんだ。
井上さんによると、同社のグループ会社ユーグレナ竹富エビ養殖株式会社では、社員やアルバイトを募集中とのこと。
また、11月~4・5月頃まで、竹富島で同社の車海老が入った「海老そば」が食べられるのだそうだ。
鰹だしとはまた違った味を楽しめそうだ。
 
こうやって、アイランダーのブースでは、現地の方々から就業、移住に関する相談、観光などの情報を直接うかがうことができる。
ブースによっては、島の特産品の試食や買い物もできる。
アンテナショップとはまた違った形で、八重山をはじめとした国内の島々について知ることのできる場だ。
気になる方は、来年足を運ばれてはいかがだろうか。

第14回 京都泡盛同好会例会

第14回 輝く泡盛・京の錦秋の集い -京都泡盛同好会例会-
 
場所:京都ホテルオークラ
日時:平成29年11月14日  18:30~
主催:京都沖縄同好会 共催:沖縄県酒造組合

 
 
泡盛新聞によると11月は「泡盛月間」で、各地で泡盛のイベントが開かれる月のようだ。
http://awamori-news.co.jp/2017_10-30_11-30_event-info_awamori-month-begins/
(泡盛新聞 2017年10月31日)
 
今年の京都泡盛同好会も、毎年恒例の11月に開催された。
(ちなみに、関西泡盛同好会は9月だった。)
開会宣言の後、会長である京都市長である門川大作氏や、沖縄県大阪事務所所長の久保田圭氏などによる挨拶が行われた。

そして、乾杯。

今回は沖縄県酒造協同組合と16社の酒造所が様々な泡盛を提供している。
残念ながら今年は八重山からの参加はなかった。
料理はゴーヤーの和え物やラフテーなどの沖縄の食材を使ったメニューや、泡盛を使ったソースのかかったものなどが食卓を彩った。
泡盛コーナーでは、内地では珍しい古酒や、飲み方も水割り、ロック以外の様々な割り方飲み方の物やカクテルもあり、新たな泡盛の味わい方を楽しむ人々の姿も見られた。
 
舞台では様々な芸能、ミニライブが繰り広げられた。
京都のエイサー団体・琉球國祭り太鼓は、パーシャクラブの「五穀豊穣」の曲に合わせて元気いっぱいの演舞を披露した。

大抽選会は今年も大いに盛り上がった。
酒造会社各社からのグッズや泡盛などが数多く提供され、今年も多くの人が幸運をつかんだ。
くじを引くのは、泡盛の女王・スピーナ瑛利香さん。

カチャーシ―には「大城敏信とゆかいな仲間たち」として、京都などで活動している三線演者らが登壇。
以前「やいまーる外電」でもご紹介したことのある石垣島出身の方の姿もあった。


 
閉会の挨拶は、京都泡盛同好会副会長・京都沖縄県人会会長である上原任氏(石垣島)が締めくくった。


 
ちなみに今回筆者が飲んだのは、次の泡盛。もっぱら古酒ねらいだ。
他にも、忠孝と菊の露の古酒も飲んだのだが、画像を撮り忘れてしまった。

そして今年もまた、わずかだが最後の一口として残しておいた上等古酒のグラスが、席を外している間に下げられてしまったのだった・・・。
(過去の記事 : 酒飲みのよしなしごと(4)「気配りとの攻防戦」)

酒飲みのよしなしごと(4)「気配りとの攻防戦」


 
本記事を書く際に初めて知った情報が、今年度の泡盛鑑評会受賞製品。
【速報】平成29年度 泡盛鑑評会結果発表!!(泡盛新聞 2017年11月1日)
http://awamori-news.co.jp/2017_11-1_awamori-appreciating-and-evaluating-meeting_preliminary-report/
 
もしやこの会にも出ていたかもしれないと思うと、飲みそこなったかもしれないのが惜しまれる。

来年もすでに日程が決まっているようだ。
来年は先に鑑評会の情報もチェックしてから参加しようか。
京都泡盛同好会 http://www.okinawa-fansite.com/kyotoawamoridoukoukai/

映画「海の彼方」

上映期間:2017年11月12日(日)~11月21日(火)
場所:京都みなみ会館(京都府)

 

 
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【チラシより】

80年を超えて探し求めるアイデンティティー 石垣島から、台湾への帰郷
人生最後の里帰りの旅

1930年代 石垣島へ渡った台湾移民
台湾人とも日本人とも認められず時代に翻弄された
ある一家の3世代にわたる人生と記憶の軌跡
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主人公である玉木玉代おばぁは、台湾から夫・王氏と石垣島に移住してきた台湾人。
88歳の時、全国から集まった100名超の子や孫、ひ孫たちがそれを祝った。
その後、人生最後になるかもしれない台湾への里帰りをし、懐かしい人々に会う旅をする。
おばぁの娘二人と、孫の男性二人、5人の旅だ。
そのお祝いと旅の様子と、その時に至るまでのおばぁの88年の人生や、その間の台湾と日本の歴史、三世代それぞれの人が感じてきた日本での移民としての生きづらさや日本人との関係の変化などのインタビューなどで構成されている。
 
3世代それぞれの立場で、台湾と石垣島について思いをはせ、自分は何者かということを考え再確認するプロセスの記録でもあった。
 
第二次世界大戦の後、帰化した際の名字は、44歳で若くして石垣島で生涯を終えたおばぁの夫の名前にちなんでいるということを、孫たちは知らない。
子や孫が日本の教育を受けられるようにという思いで帰化したことも、おばぁの娘たちは知っている。
2世であるおばぁの娘や息子世代は、台湾語を聞いて理解することはできても、話すことはできない。
理由は、子どもの頃差別されたから。
母親であるおばぁが話す台湾語を身に付けようという発想がなかった子ども時代。
 
東京でミュージシャンをしている三世の男性は、台湾への旅で、おばぁの親戚筋の少年と通訳アプリでの会話を試みる。せめて単語だけでも話してみようという姿が映される。
孫の世代の男性二人は、台湾で食べた料理の味は、いつもおばぁや母親が作っている料理の味だったことに気がつく。
初めて来た国なのに、初めてでない懐かしさを町のそこここに感じる。
意識していなかったけれど、身体が覚えている自分のルーツ。
 
おばぁの子どもや孫が、台湾で出会った自分たちの親戚にあたる人たちとのご縁を今後も維持していきたいと思ったり、おばぁがいつかこの世を去っても親戚のみんなが帰る場所(実家)を担うのは本家筋ではない自分かも知れないと考えるようになる。
おばぁの手料理の味を継いでいこうという孫も出てきた。
おばぁの人生をより深く知ることで、それぞれの人生へその一部がさらに取り込まれ、受け継がれていく。
それこそが、アイデンティティーの一部なのだろうなと思った。
 
約2年前に見た、台湾からの移民によるパイナップル産業の発展と、八重山と台湾の関係の歴史上の変遷などがテーマだった映画「はるかなるオンライ山」は、どちらかと言えば、産業や歴史の全体的な物だったような印象が残っている。
 
今回の「海の彼方」は、その中の一人の女性とその家族にスポットライトを当てた作品だと言える。
 
両方の映画を見たことで、八重山と台湾での人々の行き来や歴史、そこで生きてきた人たちへの理解が深まったように思えた。
 
親戚・家族のつながりを大切にしよう。そんなことも考えさせられた作品だった。
 
映画館を出たら、深まりゆく秋に色づいた樹々に囲まれた東寺の五重塔が、さわやかな青空を背景にそびえているのが見えた。


 
本作品の上映期間は短い。
京都ではちょうど紅葉が見頃だった。
最終日である21日は、東寺で「弘法さん」と呼ばれる月一回の大規模な市がある。
映画と古都の紅葉。この時期ならではの楽しみ方はいかがだろうか。

「八重山便り」宮良断 作陶展

場所:桜谷町47(京都市)
会期日程:2017年11月15日(水)~11月20日(月)
時間:11:00~17:00

 
晩秋の哲学の道(京都市)を訪れると、赤く色づいた桜の葉の絨毯や、色鮮やかになりつつあるもみじの紅葉や銀杏の黄葉が見られた。

そんな哲学の道の小川沿いにあるギャラリー、桜谷町47で、アンパル陶房の宮良断さんの作品展が開催されていた。

名蔵アンパルに近い新川の宮良農園内に、宮良断さんの「アンパル陶房」はある。
沖縄県立芸大で陶芸を学び、特に磁器を作りたいと思っていたそうだ。
かつては石垣島での制作活動で、島内で採れた磁器用の土を使っていたそうだが、現在は採れなくなり、様々な新たな試みをされている。

イベント用フェイスブック( https://www.facebook.com/yaeyamadayori )や会場にあった解説文には、次のような一節があった。
 
「今回の展示では、子供のころから体に染み込んでいる風景や音・手触りなどを素直に形にしようと思いました。あえて伝統技法や素材を用いず、磁器土に貝殻の粉を混ぜたり、園芸用の肥料を錬り込んでみたり・・。試行錯誤しているうちに、サンゴのような肌合いのブルーに透ける不思議な焼物が出来上がりました。八重山の海辺で貝拾いをするような気持で、ご覧ください。」
その言葉の通り、石垣島で生まれ育って見てきた海や空の風景、海の生き物などを彷彿させる作品たちが多く並んでいた。
 
釉薬や顔料など何も入れていないのに、光を当てると水色に透ける不思議な陶器。

まるで浜辺に流れ着いた珊瑚のような肌の作品もあった。
 

 
また、八重山古陶から発想を得たというオリジナル作品も展示されていた。

宮良さんによると、石垣島ではかつて、沖縄本島の壷屋で作られているような陶器とはまた違った、石垣島独自の陶器が作られていたという。
発掘された当時は貿易によってもたらされたものと分類されていた物の中に、よく調べてみると、石垣島土で作られている物があったのだという。
 
上記の白っぽい作品は、貝殻の粉を混ぜてある。
貝殻の粉は粘りがあり、混ぜて焼くと締まるのだそうだ。
かつて新城島で焼かれていたというパナリ焼にカタツムリの殻が入っているのも、粘りを活かすためと聞いたことがある。
同じような効果があるのだろうか。
貝殻を入れて焼くという技法は世界中で八重山だけ、とも宮良さんは語った。
 
様々なお話をうかがい、陶芸に対する研究熱心な姿勢が伝わってきた。
 
京都での作品展は昨年に続いて2回目だそうだが、来年以降も続けて行けたらと抱負を語られた。
今後の京都や関西での開催を楽しみにしていたい。

「琉球の美しいもの展」 浮島ガーデン京都

期間:2017年10月7日(土)~9日(月)
場所:浮島ガーデン 京都

沖縄の有機無農薬野菜と穀物にこだわったレストラン「浮島ガーデン」の本店は那覇にある。
http://ukishima-garden.com/

京都店は、付近に文化施設や寺院もあるエリアの町屋を活用している。
1階のレストランでは、京都やその近郊で栽培された無農薬野菜と粟などの雑穀を合わせて食材の本来の味を大切にした料理を楽しめる。
その2階のサロンスペースで、3日間限定の本展が開催された。

今回は、南風原の琉球絣がメイン。
南風原から織職人も来場していた。
一般には流通していないお手軽なB級反物や、そんな布をストールやチュニックなど日常でもっと気軽に身につけられるようにアレンジされた製品も紹介されていた。
他にも、沖縄本島の工芸である琉球漆器や、やちむん(焼物)、琉球王朝時代から続く金細工、紅型、芭蕉布などもあった。

沖縄本島や八重山の様々な手工芸品も展示販売されていた。
弊社書籍「島の手仕事」にも登場する松竹喜生子さん(前石垣市織物事業協同組合・理事長)が約30年前に織ったという八重山上布のはぎれが展示されていた。

現在の八重山上布の縦糸は機械紡績の糸だが、これらの布は縦糸も手績みで、大変貴重な資料だ(非売品)。
当時はまだ苧麻の手績みの縦糸がかろうじて残っていたのだそうだ。
石垣島で農業のかたわら蚕を育てて絹糸を取り、石垣島の植物染料で染めた当銘光子さんのストール。
(「月刊やいま」バックナンバー記事
http://jaima.net/modules/readings/index.php?content_id=370 )

与那国島の伝統的な着物ドゥタティに使われる布を使った直線縫いの衣類は、布遊SOU・橋本尚子さんの作品。
一般的な洋装では廃棄する布が出てくるが、直線裁ち・直線縫いで織り手が丹精込めており上げた布を一ミリたりとも無駄にしない工夫をされていた考えにとても共感した。

八重山の民具や草玩具なども数多く展示販売されていた。
小浜島のアダン葉ぞうり、与那国島のクバ細工やトウヅルモドキで編んだ籠、竹富島のアダンで編んだ「星ころ」、石垣島の苧麻繊維など。

わずかだが八重山上布やミンサー織の布で作られた小物もあった。

ホームページでレストランのランチメニューを見ると、「波照間島のもちきびのカルボナーラ」という料理があり、興味をそそられた。
スタッフの方に聞くと、卵を使わずにもちきびでカルボナーラの味を表現しているのだとか。
ランチは土日祝、ディナーは木~火(水曜定休日)。
今回は展示を見ただけだったが、機会があれば味わってみたいものだ。

第24回沖縄の工芸展 ~沖縄工芸ふれあい広場~

期間:9月22日(金)~24日(日)
場所:時事通信ホール(東京都)

 

ここ数年は9月上旬に開催されていた本展だが、今年は少し遅い時期の開催だった。
初日は平日にも関わらず、開催を楽しみにしていた人々が午前中から訪れた。
各ブースで沖縄の工芸品の生産者や販売に携わる方々とじっくり話ができるのは、平日の午前中が狙い目の印象だ。
今年も、八重山上布・ミンサー(石垣市)、八重山ミンサー(竹富町)、与那国織が出展した。
石垣市と竹富町の小物ブースでは、ミンサー織の帯の端切れを活かしたペンケースやバッグ、栞やストラップ、八重山上布と同じ素材の苧麻という植物の糸で織られた敷物など、伝統工芸の技術で織られた布を利用した普段使いの小物が多く見られた。


与那国織のブースでは、絹素材の物だけでなく、両面に柄が浮き出る手の込んだ織り方の木綿の手ぬぐいも印象的だった。


 
石垣市と竹富町の合同の着物ブースも初日午前中は品揃えが豊富で、様々な色合いの反物や帯などを見ることができた。

どのブースも展示即売なので、購入を予定している人は会期の早い時期に行くのがいいかもしれない。
石垣市織物事業協同組合は今年初めて、八重山上布の「縦絣のカセとりと絣括り」の実演コーナーを設けた。

初日の午前中は、八重山上布の糸に紅露(クール)という植物染料で絣柄をつける擦込捺染(すりこみなせん)の工程を紹介。

1枚の布が反物として仕上がるまでに、どれだけの手間と時間がかかっているのかの一部を目の当たりにし、作り手の苦労がしのばれた。
また、その製作過程について直にお話をうかがえ、とても勉強になった。
イベントブースでは会期中、大工哲弘(石垣島)、迎里計(石垣島)などのライブや、琉球舞踊、様々な工芸品の組合による映像上映や講演も行われた。
3日間にわたる本展は、今年もきっと多くの沖縄ファンや工芸品ファンを魅了したことだろう。
来年の開催時期が気になるところだ。

関西やいまー会、大正エイサー祭りでマミドーマを披露

日時:2017年9月10日(日)
会場:大正区千島グランド(大阪)
時間:12時~20時

 
1975年から始まった「大正エイサー祭り」は、今年で43回目を迎える。
現在は、参加団体も関西のみならず、本場沖縄や愛知、東京からも駆けつけ、来場者は1万人を超える大規模なイベントとなっている。
プログラムには、10数のエイサー、沖縄空手、宮古島のクイチャー、マミドーマ(八重山芸能)など沖縄各地の伝統芸能があり、ステージとなったグラウンドでは、幼児から還暦を過ぎた人まで幅広い年齢層の人々が活躍した。
また、ライブも宜保和也(石垣島)や奄美出身の唄者などが登場し、琉球弧の芸能を一気に楽しめるような場だった。
 
「関西やいまー会」は、近畿八重山郷友会の下部組織の一つで、平成19年に発足。
字会を超えた有志が集い、八重山の文化を育てるべく、踊り・三線の練習や郷土料理の実習などを行っている。
今回は、「マミドーマ」と「鳩間の港」を披露した。
 

 
今回参加したみなさん

 
与那国郷友会のみなさん

 
ミルク様と一緒に

 
出演後は、ぶがりなおし。背中で語る故郷愛。

 
関西やいまー会が出演したのは、暑さもピークの14時頃。
その後、日が傾くにつれ来場者の数はどんどん膨れ上がった。
以下、演目の一部をご紹介しよう。
 
上:愛知琉球エイサー太鼓連(愛知県)、下:京都琉球ゆう遊会(京都府)

 
宜保和也(石垣島)のライブ

上:名桜エイサー、左下:平敷屋エイサーたもつ会(奈良県)、右下:エイサーガーエー(名桜エイサー・西崎青年会)

プログラム最後の演目「エイサーガーエー」では、拡声器とマイクを載せた台車のような大型機材も投入され、迫力満点。
けんかエイサーとも呼ばれるように、道ジュネ―で鉢合わせた時の合戦さながらに、二つの団体が相手に負けじと威勢のいい演舞で観客を魅了した。
 
観客の熱気もピークに達し、締めのカチャーシーでは何本もの旗が風にたなびく中、多くの人が舞った。

下記に運営側のご苦労を記したが、関西やいまー会が毎年出演して八重山の芸能を紹介できる機会でもあるので、ぜひ来年もまた開催されることを期待したい。
 
【「大正エイサー祭り」を見に行く方へ】
この祭りは、市民団体の手作りのイベントだ。
寄付・カンパで成り立っているので、来場者にはパンフレットの購入による運営資金援助を呼び掛けている。
パンフレットでは、来場者が増えるにつれ、ゴミの分別や禁煙といったルールを守らない人も増えていることが問題だと切実に訴えていた。
祭りに来る私たちも「この祭りを作っている一人」という気持ちで、運営側が来年もまた頑張ろうと思えるような、相互扶助のゆいまーる精神を持って楽しんではいかがだろうか。
 
【余談:「とぅばらーま大会関西予選会」について】
今年も、20名弱のエントリーがあり、観客も250名程が来場したとのこと。

旧盆と重なり、筆者は波照間島にてムシャーマの撮影にいそしんだため、うかがえず。
・「やいまTube」にてムシャーマの動画公開中。
 http://yaimatime.com/yaimatube/
・「島々からの便り」にて、ムシャーマリハーサルや当日の様子を画像でご紹介。
  http://yaimatime.com/islands-mail/

八重山民謡の夕べ:八重山ふたり唄会 ~碧井かおり・増田めぐみ~

碧井かおり・増田めぐみ 八重山ふたり唄会 in 大阪

場所:うすぱれ豊年(大阪市大正区)
日時:平成29年8月21日
開演:19:30~ 2ステージ

八重山古典民謡コンクールの最優秀賞保持者である関東在住の二人の女性が、大阪で4日間のライブを行った。
 
 8月20日(日) 赤瓦(池田)
 8月21日(月) うすぱれ豊年(大正)
 8月22日(火) 美ら島物語(本町)
 8月23日(水) おぼらだれん(道頓堀)
 

白保出身のママが切り盛りしている「うすぱれ豊年」にこの夜、40名超の八重山民謡ファンが集い、満席であった。
近畿八重山郷友会の方々も来ており、ちょうど隣のテーブルに座らせていただいた。
そこには筆者と同じく一人参加の方もいて、その方や郷友会の方などとユンタクしたりライブを楽しんだりした。
観客の中には、関西エリアは滋賀、京都などから、遠くは東京からも足を運んでいた人もいるようだった。
 
普段はそれぞれの活動をしている碧井さんと増田さんだが、碧井さんが昨年ここでライブをした時、「八重山民謡だけのライブが聞きたい」というリクエストを受けたのだそうだ。
そこで今回、同じ流派の増田さんと組み、女性二人の八重山民謡ユニットでの演奏となったとのこと。
以前も一緒に演奏したことはあったようだが、久しぶりのコラボということで、日頃はなかなか聞けない貴重なライブだった。
 
【ライブ1回目】
碧井さん(琉球古典芸能コンクール笛部門優秀賞)の笛から静かに始まった「月ぬ美しゃ」「あがろーざ」を皮切りに、「でんさ節」「うりずんの詩」などと続いた。
観客席からは、指笛や三板、唄声が重なる。

オリジナル曲タイムでは、増田さんが参加しているアルバム、「美ら島ぬ詩」(どぅしんちゃーずwith増田めぐみ)から、「天じゃら」を歌った。
「与那国ションカネー」「真謝節~白保節」など八重山の島々の民謡が続き、1回目の最後の曲は、「小浜(くもー)節」。
増田さんは第8回小浜節大会チャンピオンでもある。
第1部は、二人のしっとりとした歌声に魅了されて終了した。
 
【ライブ2回目】
ユンタクタイムに各テーブルも盛り上がり、酔いもかなり回ってきたのか、会場全体がにぎやかになってきた。
 
お店のママ・内原まりえさん(白保出身)も、ちょっと一息。


 
2部のオリジナル曲タイムでは、碧井さんがミニアルバム「SHAMICHI」から、自身が作詞作曲した「がじゅまる」を披露。
「つぃんだら節」、竹富島の種取祭の古謡「命果報ゆんた」、「桃里節~川良山節」、「与那国ぬ猫小」など、しんと聞き入る唄から、観客も一緒に手拍子や歌声で楽しむなど、様々な曲が演奏された。
最後は、踊り出す人たちも続出。


 
アンコールの「とぅばらーま」では、会場の人達も静かに聞き入った。
ポピュラーな「安里屋ゆんた」で、みんなも一緒に歌いながら和やかに締めくくられた。
今後もまた関西でのライブ開催を期待したい。
 
●碧井かおり ブログ:http://ameblo.jp/aoinotamago 
教室サイト:http://tiichi-taachii.com
 
●増田めぐみ ホームページ:http://masudamegumi.ti-da.net/
       Facebook:https://www.facebook.com/megumimasuda0202/

第15回ORC200夏祭り 琉球もーあしびー沖縄島唄ライブ2017

日時:2017年 7 月15日(土)、16 日(日)  12時~16時20分
場所:弁天町ORC200 オーク広場(大阪市)
主催:ORC200店舗会、 協力:沖縄県大阪事務所
協賛:日本トランスオーシャン航空株式会社

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大阪港に近いJR環状線弁天町駅すぐそばに、会場となった複合商業施「ORC200」はある。
隣駅は沖縄出身者が多く暮らし沖縄料理屋もたくさんある大正だ。
そんな地理的関係もあって始まった沖縄島唄ライブが夏の恒例イベントとなって、今年で15回目なのだそうだ。
 
初回から出演している西表島出身のまーちゃんうーぽー率いる「まーちゃんバンド」、そして、まーちゃんとのご縁で参加するようになった池田卓(西表島)、大泊一樹(石垣島)は今回で14回目の出演となる。
 
例年、2日間で約2000人が来場。
司会による観客への挙手アンケートでは、何年も来ているリピーターや、来場年数二桁の強者もいた。
そんな「琉球もーあしびー2017」の初日の様子をお届けする。
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【大泊一樹 JTA Presents Live】

出身地の「白保小唄」や、「芭蕉布」などゆったりとした曲から始まる。
16歳の時、当時最年少で八重山古典音楽コンクールにて最高賞、20歳で最優秀賞を受賞した実力者だけあり、一曲目の「白保小唄」から一気に場の空気を変えていく。
後半に向けて徐々にテンポの速い曲になり、この段階でモーヤーを踊り出す人も。
協賛の日本トランスオーシャン航空株式会社は、今年で創立50周年だ。
 

 
12時スタートということもあり、沖縄屋台物産コーナーには早速人々の列ができ、オリオンビールや沖縄料理、つまみなどを買い求めていた。
他にも、雑貨、主演者CD販売コーナーなど、様々なブースがある。
会場のORC200は、オフィス・レジデンス・ホテル・商業施設・アミューズメント施設等、
職・住・商・遊 様々な機能が一体化した複合商業施設。
その2階から吹き抜けになっているオーク広場には、巨大なガラス張りの屋根が張られていて、そこから明るい日差しが降り注いでいた。
 
【池田卓】

MCで故郷船浮のことや幼いころの自身のことを紹介しながら、デビュー曲「島の人よ」、「おれのふるさとへ」などを歌った。
「月刊やいま」7月号では池田卓を特集。
12ページにわたる「池田卓ロングインタビュー -池田米蔵と池田卓を一人でやる-」で、2011年に船浮に帰郷して以降の生活などが語られている。
気がつけば会場の椅子席・テーブル席とも、ほぼ満席になっていた。
 
【島みずき】【風人ブドゥリ太鼓】

島みずきは伊是名島出身。今回紅一点だ。
しっとりと情感込めて歌い上げた「島唄」や多くの人に馴染みのある沖縄ポップスや童謡など、幅広いジャンルを歌い、観客席の子どもたちも楽しそうだ。
ステージと観客席の間にも人々が出てきて、島と一緒の振付で楽しそうに踊った。
 
風人ブドゥリ太鼓は、南ぬ風人まーちゃんと共に活動している。
まーちゃんバンドの演奏で、小さな子供から大人までエネルギッシュな演舞を披露した。
ただいまメンバー募集中とのこと。
 
【南ぬ風人まーちゃんバンド】

ここに至るまでに、何度も観客に呼びかけて乾杯しては、シマーを飲み干していたまーちゃん。
それもまた恒例らしく、ステージへのお酒の差し入れも後を絶たない。
「やふぁやふぁとぅ」「大地に帰ろう」などのオリジナルや、観客からの拍手の多さで決めた沖縄ポップスなどを熱唱。
「琉球の風」では、再び風人ブドゥリ太鼓と共演し、平和への思いも熱く語った。
いつの間にか、立ち見客や、空きスペースにシートを広げて円座になって楽しんでいる人々の姿も見られた。
最後は、出演者全員がステージに登場して、フィナーレへ。
 

 
フィナーレが終わり、一旦挨拶を終えた後もステージに残り語り続けるまーちゃん。
島みずきが、「楽しくて、まだ終わりたくないのだと思う」と、フォローする場面もあった。
二日目の日曜日も、きっともりあがることだろう。
 
最後にお待ちかねの「お楽しみ抽選会」。
ORC200店舗会や、協賛店、南ぬ風レーベルなどから10名分のプレゼントが用意されていた。
極めつけは、JTAによる「関西空港-那覇空港」の往復航空券! 毎日1名という太っ腹。
この日もそれを手にした幸運な人が誕生した。
連日猛暑日が続き八重山より暑い大阪は、この日も色々な意味で熱い一日だった。

「美しい染織物 ~島の手仕事と暮らす悦び~」展、都内にて開催中

「美しい染織物 ~島の手仕事と暮らす悦び~」展
場所:琉球伝統工芸館「fuzo(宝蔵/ふぞう)」  http://www.fuzo.jp/
   (銀座わしたショップ 地下1階)
期間:平成29年7月6日~8月23日
営業時間:10:30~20:00
http://yaimatime.com/schedule/event/27546/
 
東京の銀座わしたショップの地下1階にある琉球伝統工芸館「fuzo(宝蔵/ふぞう)」にて現在、「美しい染織物 ~島の手仕事と暮らす悦び~」展が開催中だ。
与那国花織、八重山ミンサー、宮古上布、久米島紬の着物や普段使いの小物などの特設コーナーが設けられている。
 

 
筆者が訪れた日はちょうど、夕方からガレッジセールのゴリによるトークショーが予定されており、fuzoの展示スペースにはパイプいすが並べ始められていた。
普段と違うレイアウトで会場の隅の方に移動してあった、本展のために常設商品に加えて取り寄せた与那国花織や八重山ミンサーの製品を中心に展示を拝見した。
ちなみに、トークショーは、ゴリが主演を務めた沖縄水産高校野球部の監督が主人公の映画「沖縄を変えた男」の紹介とのことだった。
 

 
【与那国花織】
与那国花織と、祭などの衣装であるドゥタティの布を使ったテーブルセンター、ドゥタティ柄をプリントしたてぬぐいなど、与那国ファンには嬉しい品々。
 

 
【八重山ミンサー】
八重山ミンサーは、半幅帯が人気とのこと。バッグなど洋装の小物もある。
 

画像での紹介はないが、これ以外に、それぞれの地域の織物のポシェットもあった。
着物など大きなものは高根の花で手が届かないような人でも、好きな島の工芸品を身近に持つことができる一品だ。
会期中前半には、与那国花織と久米島紬の布を使ったシュシュとマース袋作りのワークショップが開催され、大盛況だったとうかがった。
 
8月中旬からは、本展に加えて特別展「喜如嘉の芭蕉布 ~たくましく繊細な布~」が開催予定で、芭蕉の苧績みワークショップも予定されている。
(期間:8月15日(火)~9月14日(木) http://www.fuzo.jp/news/ )
 
さらに9月には、沖縄ファンには恒例の第24回「沖縄の工芸展 沖縄工芸ふれあい広場」が、時事通信ホール(東銀座)にて開催される。(22日~24日)
ここにも、与那国織、八重山上布・ミンサー(石垣)、八重山ミンサー(竹富)がブース出展予定。( http://okinawakougei.com/
9月23日(土)には、石垣島出身の大工哲弘、迎里計などのミニライブも予定されている。
八重山や沖縄のたくさんの手工芸品を手に取り生産者と直接話ができるこのイベントでは、与那国織やミンサー織の事もいろいろ聞くことができるだろう。
ファンは待ち遠しいに違いない。

第57回 近畿八重山郷友会定期総会

日時:2017年6月25日(日)
会場:大東市民会館(大阪府大東市)
時間:13時~17時

第57回目となる近畿八重山郷友会定期総会が、さる6月25日、多くの会員の参加のもと滞りなく終了した。
八重山では梅雨が明けカーチバイが吹きはじめ、内地が本格的な梅雨シーズンとなり、本会開催日には大雨の予報もあったが、それほど荒天にはならなかったのが幸いだった。

【第一部 総会の部】
玉城一正会長による昨年度の活動報告によると、各字会の活動以外に、近畿各地の沖縄県人会との交流、エイサーなどでの地元のイベントへの参加など、昨年度も様々な活動が活発に行われたことがうかがえた。
また故郷の現役高校生が芸能やスポーツの大会参加をした際にも、応援にかけつけたことなどが紹介された。
今年度の活動予定で、今後開催が近いものとして、「平成29年度とぅばらーま大会関西予選会」がある。
9月3日(日)に、大正区・沖縄会館にて開催される。現在、参加者、観覧者を募集中だ。
総会の部では、議案のすべてが可決承認された。

【第二部 親睦会】
座開きに続き、各字会による余興、民謡や舞踊の研究所の日頃の練習の成果の披露、創作舞踊や飛び入りの演奏など、バラエティーに富んだ17演目が観客を魅了した。

会場のあちこちで、談笑したり、ステージに声援や口笛を送ったりしながら、親睦を深める会員たちの笑顔があった。


終盤は、与那国会による「与那国小唄」「鳩間の港」で人々は立ち上がって踊り出す。

続いて六調の後は、黄金色の着物を身に付けた玉城会長扮する弥勒様を先頭に、参加者が大きな輪を作って場内を周り、万歳三唱で締めくくられた。

舞台袖には、会員が手塩にかけて育てたサトウキビやシークヮーサーの鉢植え、月桃などの生け花が飾られ、この日の総会・親睦会の様子を見守っていた。
人々の故郷を想う気持ちが伝わってくるようだった。

ぬぬぬパナパナのぬぬ 2017・大阪展

会期:2017年5月24日(水)~29日(月)
会場:阪急百貨店うめだ本店 9Fアートステージ(大阪府)

八重山や沖縄各地はもとより、全国で糸作りから手がけて布を作っている人たちなどの作品が展示される「ぬぬぬパナパナ」展。
「ぬぬぬパナパナ」とは、八重山の方言による造語で「布の端々」を意味する。

会場である阪急百貨店うめだ本店には、出品作家が各地から集まった。
作り手から直接話が聞ける貴重な機会とあり、あちこちで作家と来場者が会話していた。
初日には西表島の亀田恭子さんがいた。

八重山からは、亀田さん以外にも毎年出展しているなじみの作家たちに加え、数年ぶりの出展の方もあり、西表島や石垣島の6名の力作が並んだ。
八重山の植物を糸や染料として作られた物は、着尺や帯、ストールに風呂敷バッグ用ベルトなど様々だった。

弊社の書籍「島の手仕事」も置いてくださっていた。
内地の作家から「繰り返し読んでいる」と聞き、布の作り手としての八重山の諸先輩方の生き方や技法が、地域を超えて次の世代の参考になっているように感じた。

デパートのスタッフによると、このイベントを毎年楽しみにしているファンもいるようだ。
展示販売とあり、初日から来て熱心に品定めをしている人の姿も見受けられた。
そんな、染織関係の人やファンからは一目置かれるこのイベントだが、その活動は今回の大阪展で一旦休止となる。

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本展初日の前日のこと。
出品している知り合いの作家から、主宰の浦令子さんが亡くなったという悲しい知らせが届いた。
事前に届いていた案内状には「病気療養が長引き、今年は大阪のみの開催」である旨が記されていた。
ホームページには、「浦さんの健康状態を勘案し、2017年の大阪展でいったん活動に休止符を打つ」という予告もなされていたので、気になっていた。
本展の取材後、記事掲載の前にご連絡を取ってみようと思っていたところだっただけに、ショックは大きい。
病をおして準備されていたことだろう。

八重山や沖縄の作家たちの存在を世に紹介することから始まった、ぬぬパナ展。
浦さんの残した功績は大きい。
心からご冥福を祈りたい。

内地で八重山の手工芸にふれる

「月刊やいま」の2017年5月号の特集が白保のやちむん館だったことは、読者のみなさんはご承知のとおりであろう。
そのやちむん館が、立て続けに大阪のデパートのイベントに出展した。

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●「風水土のしつらい展」 
大丸ミュージアム 
2017年5月17日(水)~22日(月)
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会場入口付近にブースがあり、来場した際にすぐに目に留まった。
その一角には八重山の民具などがあふれていた。
クバ笠、クバの扇、アンツク、アダン葉の草履、カヤで作られた大小さまざまなカゴ・・・。

会期中日の土曜日は、ワークショップが開催されたようで、講師でもある代表の池原美智子さんもちょうどブースにいらした。
池原さんから、5月20日に白保で新たな歴史的発見のニュースがあったとうかがった。
白保竿根田原(しらほさおねたばる)洞穴遺跡で、2万7千年前・旧石器時代のものと思われる国内最古の人骨がほぼ完全な形で何体も発見されたのだそうだ。
新たに発見されたいにしえの人々の時代には、こういった民具の原型があったのだろうか?などと想像した。
やちむん館で販売されている八重山の伝統的な民具などの中には、現代風に少しアレンジされた物も見受けられた。

「ある素材はある用途・形の民具に適している」と落ち着くまでに、いつの時代からか多くの人たちの試行錯誤が連綿と続いてきた先に「今」がある。
そんなことを考えさせられた展示だった。
               
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●「二風谷アイヌと八重山の民藝」 
阪急うめだギャラリー アートスペース 
2017年5月31日(水)~6月5日(月)
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こちらには、やちむん館の他に、あざみ屋、アンパル陶房(宮良農園)も出品。
全国各地の民藝店店主が選んだ品々のブースや、松本民芸家具の特設ブースとは独立したコーナーが設けられていただけあり、様々な種類の八重山の手工芸品、民藝品が並び、見応えがあった。

あざみ屋は、ミンサー織りの布で作ったクマのぬいぐるみ以外の大半は、今回のテーマに沿った伝統的な柄のものを選んできたそうだ。

八重山上布の反物や、タペストリーなどもあった。

アンパル陶房は、オリジナルデザインの陶器の他に、石垣島で作られていた八重山の古陶を再現させた焼物や、本工房で作ったパナリ焼なども出品。
石垣島の八重山博物館で古い陶器やパナリ焼などを見たことを思い出す。
やちむん館は、前回にはなかったアクセサリー類なども多数そろえていた。

代表の池原さんのおばあさんが麻の着物を解いて洋服にリメイクしたという非売品のワンピース(上の画像)や、月桃、長命草などの生花も、自然の物から様々な民具を作ってきた八重山のかつての暮らしを想像させる助けとなった。

隣接した二風谷アイヌのコーナーには、八重山とはまた違った草木を素材にした民具や民芸品が展示されていた。
衣類や木彫りの作品には、様々な意味のある紋様が施されており、八重山上布やミンサー織りの模様に意味があることと共通するものを感じた。
本展の正式名称は、「縄文の記憶が繋ぐ二風谷アイヌと八重山の民藝」だ。
パンフレットを見ると、その二つの民具に「どこか共通点が感じられるのは、遠い縄文時代の記憶がつながっているからでしょうか?」というのがコンセプトのようだった。
言われてみると、上記のような衣類に意味のある紋様を施すことや、植物から作った敷物、カゴなど、約3,000km離れたそれぞれの地域に育つものを使った伝統的な手工芸に、自然とともに暮らしていた人たちに共通する思いや願いが込められているような気がした。