2021年8月に八重山の藍染め植物から染料を作って染めている4つの団体が「八重山藍振興組合」を発足させた。
今年は春から、組合としてあるいは各団体独自で精力的に全国各地の百貨店などに出店している。
現在は福岡三越にて「南の島、藍の夏。」として、組合で出展中(明日2日まで)。
筆者は7/13〜7/19に阪神梅田本店にて開催されていた「島々の藍、夏のいい暮らし」に足を運んだ。
遅ればせながら会場の様子を報告したい。
(画像提供:SAKURA YONAGNI様)
●島藍農園(石垣島)
ユニセックスのロング丈羽織物が人気。
藍染めに加え、鮮やかな黄色のフクギ染め、藍とフクギを掛け合わせたグリーンの作品もある。
作家が男性ということもあり、メンズも豊富。
●福ん黄(石垣島)
アクセサリーやバッグ、小銭入れなど、藍染めの革の小物が揃う。
革そのものに色があるため、そこに藍色がかかると深い濃紺になる。
元々得意とする紅型は藍とは違う染料だが、藍染め製品とのカラーコーディネートは抜群の相性だ。
●工房藍夏(西表島)
藍で染めた糸で織るミンサー織りなどの布製品。主に綿製品。
織った布を縫製したワンピースや、どんな小さな端切れも無駄にしないグリーティングカードなど、手間暇がかかっている。
●さくら与那国(与那国島)
与那国島の伝統的な絹織物である与那国織と、島の木綿の伝統衣装「ドゥタティ」の布を織り、衣類や小物に加工。
今年公開された与那国島を舞台にした映画「ばちらぬん」の中に登場した藍染めワンピースも手掛けた。
会場には「八重山藍」についての解説コーナーもあり、その原料となる植物や染料の製造工程が画像で分かりやすく紹介されていた。
また、ワークショップも開催されていて、筆者が会場を訪れた時にも熱心に手仕事に取り組む来場者の姿があった。
客足が途絶えることのない様子を見ていたら、遠く八重山から内地へ製品だけでなく作家自身が出向いて来場者とコミュニケーションを取ることの意義を感じる。
コロナ禍では事情やリスクを抱えて旅行を躊躇している人たちも少なくない。
こういう時期だからこそ、作家とファン両者にとって嬉しいイベントだろうと想像した。
今後の八重山藍振興組合の出店予定は、次の通り。
・ジェイアール京都伊勢丹の「めんそ~れ~大沖縄展」の第2弾(後期、8月3日(水)~8月8日(月))に島藍農園(石垣島)と工房藍夏(西表島)が出店
・今秋銀座わしたショップにて組合4団体の出店も計画中
八重山藍振興組合ホームページ
あまくまたーかー