民具なかぎり「石垣島の御守り作りワークショップ」を京都で開催

石垣草履カスタムオーダー会 / 石垣島の御守り作りワークショップ

会期

2022年1月8日(土)、1月9日(日) 

会場

FULLMARKS京都店(京都市)

民具なかぎり

伊原間で八重山に自生する様々な植物を材料に民具を作っている「民具なかぎり」の中桐潤一さん・深雪さんが、FULLMARKS京都店にて「石垣草履カスタムオーダー会 / 石垣島の御守り作りワークショップ」を開催した。

アダン葉草履のカスタムオーダーは、北欧アウトドアブランドの輸入販売と日本国内でウェアやギアを企画生産しているFULLMARKSでの開催とあり、アダン葉草履の裏に滑りにくいビブラムソールを張り付け、鼻緒にもアウトドアで使うロープを使用。
 
サイズや鼻緒の色を選べる形になっていた。

中桐夫妻は、潤一さんは岡山、深雪さんは大阪出身。
子育てのためのよりよい環境をと考え、石垣島に移住。
最初から民具づくりを生業にしようという形ではなく、流れの中でそれに行きついたそうだ。
 
とはいえ、当初は民具を作れる高齢者を訪ねても「作れるがうまく教えきれない」という方も多く、その方々の手技を見て学んだり、書籍などで研究を重ねてきたという。
会場には、アダン、クバ、月桃といった様々な植物で作られた小物やアクセサリーなども展示されていて、お二人の研究熱心さが伝わってきた。
 
オリジナル作品である月桃のコーヒーフィルターは、「抽出されたコーヒーだけがカップに落ちカスをしっかり濾すための編み加減にコツがいる」と潤一さん。
そこにたどり着くまでに何度も試行錯誤を重ねてこられたのだろうと想像できた。

民具や手仕事好きの筆者は、「御守り作りワークショップ」に参加。
 
2種類のコースがあった。
厄除けでもある塩を中に入れた「アダンの星ロコのマース御守り」と、神事や邪気払いに使われるクバの葉を使った「クバのタッセル型タワシ」、どちらも楽しそうだ。
筆者は以前から一度習ってみたかった星コロ作りを予約してあった。

まずは月桃の細縄作りから。

そして、アダンの葉をテープ状にしたもの3本で、星コロを編む。

会場にはお二人とご縁のある方々が多く、和やかな雰囲気の中で小学生や10代の子どもも星コロ作りに挑戦していた。
たまたまこの日は3月並みの暖かさで、窓を大きく開け放ち時折ユンタクしながら手を動かした。
「最近『SDGs』とよく耳にするが、草民具にはそういう要素が元々ある」といった話や、星コロの中に入れるごく小さな袋に入った塩の話や、石垣島についてなど、様々な話題に花が咲いた。
 
筆者は一つ目を作る際にやり方を間違ったり編み方が緩すぎたりして、かなりいびつな出来上がりとなってしまった。(画像左。お目汚し、失礼。)
残念がっていると深雪さんが「時間が許すならもう一つ作ってみては」と勧めてくださり、二つ目に挑戦。(画像右)
見本と見比べながら、改善点を見つけてそこを意識したら、うまくできた。
うまくできた方に月桃の紐をつけて完成!

このような草玩具、草民具は、工業製品が暮らしにあふれる以前の時代から、その地域に育つ植物でそれぞれの用途に適した物は何だろうか、どのように作れば丈夫で美しさも兼ねているのかと、作っては使い、試行錯誤が繰り返されながら伝承されてきたものだ。
そんな民具を見るたびに「知恵の結晶」だと思う。
しかし筆者が八重山の島々を旅した際に、島や地域によっては「もうそういう物を作れる人はいない」と言われたこともあった。
中桐夫妻は、古くから人々に伝承されてきたその地域の暮らしや気候に合った「知恵の結晶」を受け継ぎ、さらにコーヒーフィルターなど現代の暮らしに使える物も生み出している。
そんなお二人なら、これからも伝統的な物を作りつつ、時代とともに変わっていく生活道具や作品を八重山自生の植物で創っていくのではなかろうかと想像した。


 
あまくまたーか

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