やいまーる外電

「八重山便り」宮良ゆうな・断 作陶展 in 京都


 
 「八重山便り」宮良ゆうな・断 作陶展
 会期:2019年11月13日(水)~18日(月)
 会場:桜谷町47(京都府京都市)

 
 
石垣島の宮良農園・アンパル陶房の姉弟、宮良ゆうなさんと断さんの陶磁器の作品展が、京都の哲学の道沿いにあるギャラリー・桜谷町47で開催された。
2年前、同じ場所で断さんの個展の取材をさせていただいて以来の、京都開催だ。
https://yaimatime.com/yaimal-gaiden/38680/
 
最終日の夕方にうかがった。
桜の紅葉した落ち葉が積もる道端には、英字の案内も。

 
雨雲が覆う晩秋の肌寒く薄暗い夕空の下、外に漏れるギャラリーの明かりが温かく感じられた。

会場には宮良断さんがいらっしゃった。
今回は姉弟二人の作品展とのことで、それぞれの作品を拝見した。
 
 
姉・ゆうなさんの作品。

頂いていた案内はがきによると、ゆうなさんは「農園の風景や砂浜に流れ着いた漂着物などに着想を得て独自の世界観を表現する」とのこと。
八重山の青い海や空を思い起こさせる明るい青色の器や、ヤギの赤ちゃんなど動物の置物が特徴。
上の画像のヤギの赤ちゃんを見ながら、断さんは「こういうヤギの表情は、日々暮らしの中でよく見てきたから表現できるのだと思う」と話してくださった。
 
弟・断さんの作品。

土に貝殻を混ぜて、その割合によって白くなったり空色のガラス質になる特徴を活かし、その2種類の粘度を薄い層にして焼いた陶磁。
そして、八重山古陶、八重山焼の再現に力を入れている。
 
また、今回は、石垣島の約300年前の窯付近にあったと言われる限られた量の貴重な土で、シンプルな壺も作ったという。(画像右)

どの作品も同じように丁寧に作るが、特にこのシリーズは「この土は限られた量しかない」と思うと、何度もつぶして土を練り直しては形を作り直したという渾身の作品。
そのような思いが見る方にも伝わるのか、本シリーズや八重山古陶は、そのような説明なしにも「素晴らしい」と言う人が多く、華道をやっている人や外国人旅行者が気に入って次々と売約済みになったのだそうだ。
 
作品と宮良断さん。

 
貝殻を混ぜて海の透明感と珊瑚の骨格を思い出させるような白を併せ持つ「透磁」シリーズでは、日々新たなデザイン、技法に挑戦されている。
今回は、2種類の質の粘度を重ねて薄く成形した後薄く削って水色の層を見せる技法や、2種類の粘度を混ぜてみるという試みも。

 
断さんは、昨年の第34回八重山毎日文化賞で、八重山焼の再現や、石垣島の土を使った磁器作家として、「奨励賞」を受賞されている。
 
 「正賞に八重、當山氏 第34回八重山毎日文化賞」
 http://www.y-mainichi.co.jp/news/34412/
 (2018年11月03日 八重山毎日新聞より)
 
 

お二人の作品は、一目でどちらが作ったかわかる物であるにもかかわらず、どちらの作品も、八重山の空や海、大地や生き物たちを彷彿とさせる。
父方は代々石垣島という断さんのお話をうかがっていると、お二人の中にも「八重山古来からのDNA」が受け継がれ、それが作品を通して現れているような気がした。
 
ごきょうだいという事もあるからか、それぞれの個性を放ちながらもまとまりを感じさせる作品展だった。

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