ぬぬぬパナパナのぬぬ 2017・大阪展

会期:2017年5月24日(水)~29日(月)
会場:阪急百貨店うめだ本店 9Fアートステージ(大阪府)

八重山や沖縄各地はもとより、全国で糸作りから手がけて布を作っている人たちなどの作品が展示される「ぬぬぬパナパナ」展。
「ぬぬぬパナパナ」とは、八重山の方言による造語で「布の端々」を意味する。

会場である阪急百貨店うめだ本店には、出品作家が各地から集まった。
作り手から直接話が聞ける貴重な機会とあり、あちこちで作家と来場者が会話していた。
初日には西表島の亀田恭子さんがいた。

八重山からは、亀田さん以外にも毎年出展しているなじみの作家たちに加え、数年ぶりの出展の方もあり、西表島や石垣島の6名の力作が並んだ。
八重山の植物を糸や染料として作られた物は、着尺や帯、ストールに風呂敷バッグ用ベルトなど様々だった。

弊社の書籍「島の手仕事」も置いてくださっていた。
内地の作家から「繰り返し読んでいる」と聞き、布の作り手としての八重山の諸先輩方の生き方や技法が、地域を超えて次の世代の参考になっているように感じた。

デパートのスタッフによると、このイベントを毎年楽しみにしているファンもいるようだ。
展示販売とあり、初日から来て熱心に品定めをしている人の姿も見受けられた。
そんな、染織関係の人やファンからは一目置かれるこのイベントだが、その活動は今回の大阪展で一旦休止となる。

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本展初日の前日のこと。
出品している知り合いの作家から、主宰の浦令子さんが亡くなったという悲しい知らせが届いた。
事前に届いていた案内状には「病気療養が長引き、今年は大阪のみの開催」である旨が記されていた。
ホームページには、「浦さんの健康状態を勘案し、2017年の大阪展でいったん活動に休止符を打つ」という予告もなされていたので、気になっていた。
本展の取材後、記事掲載の前にご連絡を取ってみようと思っていたところだっただけに、ショックは大きい。
病をおして準備されていたことだろう。

八重山や沖縄の作家たちの存在を世に紹介することから始まった、ぬぬパナ展。
浦さんの残した功績は大きい。
心からご冥福を祈りたい。

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