スタッフ通信

自動運転バスに乗ってきました

 7月8日(土)、つまり今日まで、内閣府沖縄担当部局による沖縄自動運転バス実証実験が行われていますが、先日このモニター試乗に参加してきました。16時に離島ターミナルを出発し、約40分をかけて新石垣空港に到着するというルートです。

 ハンドル操作は基本的にバスが自動でしますが、常に運転手が手を添えて、いつでも補正ができる体制をとっていました。アクセルとブレーキの操作は主に運転手が担います。

 GPSが衛星からの電波を受信するほかソフトバンクの通信網を利用してバスの位置を測定し、誤差10センチの範囲でバスの走行コースを決める(自動車用のナビシステムの誤差は3~4メートルはある)、停留所の歩道に寄せて停車する(正着制御)、前方の障害物を認識して危険を回避する、赤信号のタイミングを避けるようにスピード調整をする、などなど、本当に無人運転の世界がすぐそばにやってきているという印象を持ちました。

 ただし、全体にぎくしゃくした動きがありました。運転手の意志と自動運転システムの判断が融合していないので、加速や減速の時の制御がスムーズではない、おまけに使用しているバスが60万キロを走破した車両を改造したものなので、老朽化によってスムーズさが低下している、などなどといった要素が原因なのでしょう。また自動運転ですべての操作を賄えるわけでもありません。宮良のヤラブ並木のような所では木に阻まれ、GPSが電波を受信できないので自動運転はできないのです。携帯電話などの電波による障害も排除しきれていません。まだまだ完成度は低いというのが現実でしょう。

 まだ先は長いな、と思ったのですが、2020年には実用化の予定だということですから、意外なほど近未来にバスの自動運転が現実になるのです。すごい世界だと思いました。

 自分が機械物を操縦することに快楽を覚える性質なので、その楽しみを奪われることは望むところではありませんが、こういった新しい技術というものには興味津々です。ましてや公共交通手段です。自家用車の運転とは訳が違います。

 これからの公共交通システムとして、かなり重要な存在になることは必至でしょう。例えば、バスの運転手の高齢化、あるいは人手不足を解消する手段になり得るし、人件費の節約、過疎地域の人々の交通手段を確保し続けるためにも有効な手段であることは間違いないでしょう。さらにいえば、機械が上質な操縦を提供することで、乗客に不快な乗り心地を与えることが極めて少なくなることが期待できます。

 これからの時代が求める新しい交通システムの重要性が高いと感じさせる体験でした。

 この動画は、新石垣空港入り口から新空港までの運転席の模様です。

 SBドライブで検索すると、その未来の様子を描いた動画を見ることができます。

水ぬるむ春

 「八重山には四季が無い。あるのは夏と冬だけ」と言い切ってしまう方がいらっしゃいますが、それは言い過ぎです。「うるずん」、「うりずん」という美しい言葉で表わされる、この地方特有の快い季節がありますよね。
 今がまさしくその時期でしょう。北風が吹いても2月の頃のような寒さは無く、陽が射しても猛暑にはなりません。木々は新緑に彩られ、デイゴが全滅することもなく、今年も春の訪れを教えてくれました。海岸にゆけば、波打ち際では思わず手を差し伸べたくなるような優しい波がひたひたと寄せ、冬鳥のシギ・チドリが北への旅の準備をしています。夏鳥のアカショウビンが朝一で歌い始め、夕暮れ時の山裾ではヤエヤマヒメボタルが観察者を喜ばせるアクションを演じ、夜になればコノハズクが恋の歌声を聞かせてくれます。もう少しすると、サンゴの産卵の時期もやってきます。オカガニの産卵もあります。
 この穏やかで生き物たちの息吹を濃厚に感じられる季節こそ、この島々の「春」でしょう。やがて梅雨の季節(とはいえ、雨は梅雨明けが迫った頃に集中的に降る傾向があると思います)が訪れ、ハーリー祭のドラの音と共に本格的な夏に突入し、台風来襲の恐怖の季節もやってきます。それも一興なり。
 シャワーを浴びる時に、温水を使うのが鬱陶しくなる季節が本当の夏だなぁ、と個人的には思っています。

春先になるとこの島々に立ち寄る旅鳥のヤツガシラも見かけることができます。

犬も主も楽しいドッグラン・イベント

 トライアスロンが開催された日曜日に、バンナ公園BMX広場ではドッグラン・イベントが行われました。
 バンナ公園が企画し、石垣島しっぽの会がお手伝いをしての開催でした。
 普段は、リードに繋がれてお家で留守番をしたり、散歩に出たりしている犬たちを、フェンスで囲まれたオープンスペースに解き放ち、思い切り遊ばせようというのがこのイベントの目的です。
 大抵の犬は、走ることが大好きなので、自由自在に走り回って大はしゃぎの様子でした。飼い主たちも、その様子を満足そうに見ていました。
 犬を飼っていない方々でも遊びに来て、犬たちとふれあうこともできます。

ドッグラン会場。大型犬用と小型犬用に会場は仕切られています。望まぬ事故を防ぐための配慮です。ところで、犬よりも人間の方が数が多い。

犬たちはこういうシチュエーションが大好きなんです。

初めて会う他の犬たちと接することで、犬社会でのモラルも身に付いてゆきます。

この犬はこの男の子に飼われているわけではありません。よそのお家の犬と触れ合うこともできます。

遊びまわって疲れてしまった犬たち。日陰で休憩中。

 この日は快晴というわけでありませんでしたが、気温が高く、いくらか犬たちには暑くて辛かったかもしれません。これから夏に向かっての季節は、暑すぎるので、到底開催不可能なイベントです。今年から年2回の開催です。次は12月に予定されています。
 この日の参加犬は100匹前後。参加人間の数は不明。

嘉弥真島に行ってきました

 無人島の嘉弥真島に初上陸してきました。電気や水道など、現代生活に必要なインフラ整備がなされていない小島だからこその気持ちの良さがたっぷりありました。海岸沿いに歩けば、大した苦もなく島を一周できます。他人の足跡がない砂浜、複雑な岩礁とその周りの浅瀬、多彩な模様を見せる断層、充実したアダンの海岸林、などなど。人工的な負荷が抑えられているコンパクトな島ならではの、本来の景観を見せてくれています。


これはヤシガニに食われたアダンの実。どうやらヤシガニが多数生息しているらしい。砂浜にはオカヤドカリの足跡も多く見られました。

海岸林が充実している一方で、内陸部はカヤとススキだらけで、高木が見られません。かつてここは一度開墾され、放牧などに利用されたのでしょう。一度林を失うと、この日照が厳しい地域では、それが復活することが大変に難しいのだそうです。

確かにウサギがいました。不思議な存在感を放っていました。戦前に食糧用として移入されたということです。仕草は可愛いのですが、餌付けされているからでしょう、結構馴れ馴れしくて、いくらか違和感あり。

 目の前に小浜島があり、その向こうに西表、はるか遠くには石垣島が見えますから、南海の孤島というイメージには程遠いんですが、こんな近くにこれほどの環境があるということが、この島の持ち味でしょう。街の光の干渉がほとんどありませんから、夜空の観察には絶好の場所でもあります。

野鳥撮影の難しさ

 他のスタッフが写真撮影のことを紹介していましたので、それに乗じて私も野鳥撮影のことを書いてみます。
 野鳥観察のようなことを趣味にしていれば、やはり彼らを撮影したくなるものです。しかしそれには相応の機材が必要です。海岸などで見掛けるシギ・チドリたちは、体が小さく、そばには近寄れない鳥たちですから、彼らを撮影するには超望遠レンズが必須なのです。発売された当時は高性能レンズだと評価されていたフィルムカメラ時代の望遠ズームレンズを持っていますが、時代遅れの代物で、今のデジタルカメラとは相性が良いとは言いがたく、以前試しに撮影した時には、写真の質が芳しくないのでがっかりしたものです。でも撮影の方法を工夫したら、多少は質が向上するかもしれないと思い、再確認のために晴天の海岸でシギ・チドリを狙ってみました。

 APS-Cサイズの撮像素子を装備した一眼レフに古い100~400mmのズームレンズの望遠側(400mm)で撮影したものがこれ。もっと大きく見せたいと思ってこれ以上近寄れば、彼らはまずは飛び去るでしょう。この鳥はアオアシシギで、体長は30㎝程度ありますが、せいぜいこの程度の大きさでしか写せません。
 同じようなカットをトリミングしたものが下の写真です。画質が相当落ちているのがお分かりでしょう。しかもサイトにアップする際にデータを圧縮していますから、到底満足できる画質ではありません。

 因みに飛行機のような図体が大きい物であれば、トリミングをしなくてもこの程度になります。しかし画質は優秀とはいえません。

 この島々に探鳥でいらっしゃるバードウォッチャーの中には、とんでもない望遠レンズで撮影をしていらっしゃる方々を見受けます。とても高価です。ボディとレンズで、普通乗用車が買えるぐらいの投資が必要ですが、そういったクラスになれば、相当満足できる写真撮影が可能です。
 そのぐらいの投資をしてみたいものです。

石垣での結婚披露宴

 内地から20年以上前に白保に移住したものですが、先日、島での結婚披露宴に初めて出席しました。話では色々と聞いていましたから、どれほどのものかはある程度想像していましたが、それにしてもすごかった。バスを1台チャーターして、白保の集落から参列者を送迎しました。ホテルの会場を埋めたお客の数は350名前後。中山市長も参加なさっていました。しかも新婚夫婦に祝福の挨拶をし、宴の最後まで残っていました。
 余興は、新郎新婦の同僚や友人たちによる、笑いを狙ったよくある手のもののほか、黒島口説の演舞など、八重山ならではのものもありました。びっくりゲストとして、新良幸人、下地勇のご両名による演奏が始まった時には本当にびっくり。新良さんは、その後の二次会(新郎の実家で)にも参加して、そこでも演奏をしてくれたのです。
 披露宴はただただおめでたいムードの宴でしたが、新郎の実家に戻ってから、新郎新婦、新郎のご両親がご先祖様の仏壇の前でおごそかに報告をしている姿は、内地ではもうほとんど見られないものだと思い、敬虔な気持ちになりました。ご先祖を大切にする精神がきちんと残るこの島らしい、大切なものを目の当たりにしたわけです。

 いずれにせよ、この島での初めての結婚披露宴の経験に、ある種の感動を覚えたものでした。

 下の写真は、新郎の実家での二次会までお付き合いくださった新良幸人さん。

新しい家族:犬のこと

 飼い主から見放されて島を徘徊し、保護された犬を、しばらく我が家で預かっていました。その犬(名前はバヤ)を先日の市役所での譲渡会に連れて行ったところ、この犬を飼いたいと申し出てくれた少年がいました。その少年の家に、先日バヤを連れて行きました。新しいご家族は、西表島の白浜の住民です。
 

 バヤは石垣港から上原港への船旅を楽しみ、幼い子供が二人いるご家族のもとに迎えられました。
 白浜では、新しい犬が集落に来ることが一大ニュースになっていた模様で、子供、老人、ご夫婦など、色々な方が「これが新しい犬なんだね。可愛いね、お利口さんだね」というようなことを言いながら、バヤの様子を見に来てくれました。小さな集落ならではのほほえましい空気に満ちていました。

 一時は家族として飼っていた犬を放棄するという行為は、とても許しがたいことです。そのモラルがもっと向上することを望みます。
 一方で、新しいご家族に迎えられたバヤ自身も周辺の人々も幸せになることを、本当に願っています。

 久しぶりに西表の最果ての地を訪れましたが、相変わらず気持ちが良い地域でした。カンムリワシの生息密度が驚くほど濃く、ラッキーなことにヤツガシラ(旅鳥)とも出会うことができました。野生生物の聖域、西表の自然環境は、とにかく偉大だということを改めて認識した、小さな旅でした。

     白浜の雨の朝

建設ラッシュの石垣島

いみじくも「石垣バブル」だとある人が言っていましたが、実際、相変わらず島内のあちらこちらで建設工事が進行中です。ホテルの増設、八重山病院の新設、空港へのアクセス道路の敷設、個人宅の建築などなど。あまりの急激な社会変化は、本来の石垣島の魅力を失わせないか心配になります。
私が住む白保でも新しい施設が誕生しようとしています。こちらは完成が楽しみな建設です。

ひとつ:ウミンチュ(海人)小屋
白保の船着き場の護岸の陸側に、白保のウミンチュが集う小屋がありました。浜で遊ぶ子供たちや観光客などの安全のために監視する場所だという意味合いもありますが、酒宴の場、情報交換の場でもあります。廃材などを集めて組み上げた、粗末ながらも白保の海のひとつのランドマークでもありました。台風の度に壊れ、また作り直すということを繰り返していましたが、いよいよ立派な小屋に生まれ変わります。これを機に白保の静謐な空気が脅かされないか、いくらかの心配はありますが、白保の住民やハーリー組合念願の施設です。トイレも付属します。ここを訪れる観光客にも有り難い場所となるでしょう。今年の海神祭までには完成することを期待しています。

ふたつ:真ん前の焼き鳥屋
我が家の道を挟んだ真ん前の家で、4月の上旬に焼き鳥屋さんが開店することになりました。主は器用な人で、店の準備をひとりでやっています。隣接する焼き鳥屋さん。開店が楽しみです。でも大変に心配でもあります。私が毎晩のように入り浸ってしまう可能性が高いからです。


優しい家族、求む! 犬・猫譲渡会

 毎月第一日曜は、石垣島しっぽの会が、市役所玄関前で犬・猫の譲渡会を開いています。3月5日も、優しい「主」との出会いを求める犬・猫が連れられてきました。ありがたいことに、この日も二匹の犬に新しいご家族からの申し出があり、めでたくご縁を結べそうです。

4月、5月は第二日曜日に開催します。

メスにもてたいオスの季節

 2月も終わるこの頃は、暖かくなる春を待つばかりですね。自然界では、すぐにやってくる(もう始まっているのかもしれません)恋の季節、つまり繁殖の季節を迎えるので、野生生物たちがその準備に忙しくしています。
 私たちの日常でもその動きを身近に感じることができる彼らの行動のひとつが、鳥たちが歌う鳴き声でしょう。とりわけこの時期は、オスがメスに向かって盛んにプロポーズの歌を歌う声を聞くことができます。この時期のメス鳥は、優れた遺伝子を持つオス鳥は誰かを見定めて、そのオスと新たな子供を産むことが重要な課題なんです。それに応じてオス鳥が、「我こそがあなたに相応しいオスですよ」といわんばかりに、盛んに美しい鳴き声と、時に珍妙な踊りで、自分のことを売り込みます。また、この時期に限らず、鳥たちはよく歌っています。その鳴き声は、この島々の大切な財産だと思っています。

 2月25日(土)に、沖縄県立石垣青少年の家のイベント「バードウォッチング」に、日本野鳥の会石垣島支部のメンバーとして参加し、いくらかお手伝いをしてきました。
 この日の「バードウォッチング」のテーマは、野鳥を見るだけではなく、彼らの鳴き声も聞いて、楽しみましょう、そのための耳の受け皿を沢山作りましょう(野鳥が歌っていることを聞き取るための感性を養いましょうという意味)でした。
 1時間ほど、どういう鳥がどのような歌で歌うのか、それを言葉に置き換えるとどうなるか、例えばウグイスの「法 法華経」など、の予習をしてから、青少年の家の庭、そして石垣ダムの野鳥観察小屋に移動して、現場での実習を行いました。残念ながらこの日は小雨模様で、やはり鳥たちにも楽しくはない天候でしたから、あまり歌声を聞くことはできませんでした。それでも参加者の皆さんには充分楽しんでいただけたようです。

 

 ところで、既に書いたように、これからの季節は、彼らが盛んに自慢の歌声を披露してくれるようになります。今回の「バードウォッチング」講座を受講して改めて思ったことは、この島々にはとても美しい声の持ち主の鳥が実は何種類もいるということでした。
 中でも一番身近にいるのは、イソヒヨドリでしょう。とても文字に置き換えることなどできないような、複雑で美しい声で歌っている、その辺りに当たり前にいる鳥です。間違いなく皆さんもその歌声を聞いているはずです。森の中にひそむ小鳥と違って、姿もよく見せてくれます。折角ですから、彼らの歌声をまずは聞いてみてください。癒やされますよ。
 3月末になると、渡り鳥のアカショウビンもやってきます。彼らはこの島々で繁殖し、子育てをして、秋には南方に旅立ちます。その繁殖の前段階として、この島々に来てから、やはりオスはメスに選ばれるために懸命に歌声を披露してくれます。朝一番の早起き鳥です。アカショウビンの声で目覚めるという贅沢ができる季節が、あと一月でやってきます。
 まずは野鳥たちの歌声が聞こえたら、いくらかでも聞き耳を立ててみましょう。彼らが素晴らしい歌の世界を私たちにも提供してくれていることに気がつきますよ。鳥の名前まで覚えるのは、ずっと先でいいんです。

この前日、青少年の家では子ヤギが産まれました。