初セリでキロ3600円 石垣牛枝肉

 1月12日午前11時20分から平成30年JA石垣牛肥育部会枝肉初セリが(株)八重山食肉センターで行われ、大勢の肥育牛部会の関係者が集まって、年頭のお祝いに駆けつけた。

 冒頭、JAおきなわを代表して山城隆則八重山地区本部長が挨拶に立ち「平成30年の初セリの出品は14頭で、質、量、兼備した初セリにふさわしい石垣牛であることを確信しています。購買者の皆様には、部会員が手塩にかけて育てた石垣牛を、初セリにふさわしい高値で取引してくださるようお願い申し上げます」と、述べていた。

 石垣市長の祝辞の後、宮良出力JA石垣牛肥育部会長の発声で乾杯の音頭かとられて、お茶を呑んだあと、購買者の紹介が行われ、13の購買者が紹介された。

 そして、いよいよ一番から14番までの枝肉のセリがおこなわれた。

 枝肉のセリは、沖縄本島では行われおらず、昔から相対取引で、買い手との売り手2者が互いに話し合って、本土の値に準じて値を決めている。これは、肥育の場合2年半にわたって飼育するために、コストがかかることで、確実に売れることを優先したいため。

 八重山では、肉よりも購買者が多いため、買えない購買者からセリを要求され、現在に至っている。

 この日、14頭の内の1頭が2800円だった以外、すべて3000円以上で、2頭が3600円の最高額で落札。3番牛の大浜雄樹さんのBMS10の牛を(株)高那が3600円でセリ落とした。また12番牛と~家ファームのBMS9の牛を金城冷凍食品が3600円で競り落としていた。

 宮良出力肥育部会長は、これだけの上物が揃うことはこれまでなく、はじめてだと述べ、例年通りの高値の初セリを喜んでいた。今後、上場される牛の頭数を上げていくことと、部会員を増やすことが課題だと述べていた。

 一昨年は771頭で昨年750と数が減っているのが現状。今年は800頭を目指したいと述べていた。「将来的には1000頭を目指している」と、宮良さんは笑いながら付け加えていた。

(流杉一行)

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