西表島祖納節祭 ~二日目の儀式~

西表島祖納節祭 ~二日目の儀式~
西表島祖納節祭 ~二日目の儀式~
西表島祖納節祭 ~二日目の儀式~

厳かで華やかな五百年にも及ぶ節祭は、十月六、七日の両日に亘って開催され、日頃は静かな村里が、帰省の郷友会員や観光客で終日賑わいを見せた。
 一日目は、農耕祭事の始まりのアサユイと称されて、船元と言われる前泊海浜に村人が旗頭を先頭にミルク行列と共に入場。そして婦人アンガーと続き、弥勒世果報を願っての船漕ぎや奉納芸が砂上で繰り広げられた。
 例年、前泊浜で催される伝統行事だけが報道の焦点となるが、二日目はウヒラカーでの感謝祈願が終わると、集落内の清めと無病息災の祈願。祭行事における役職宅(ミルク面を被った人物、旗頭の旗手、船子の船頭や前乗り、旗取り、婦人アンガー責任者、荘軍配役等)へ敬意を示す訪問が行われた。
 それは、二流の旗頭を先頭に旗頭を門前から庭先に差し入れて嘉利(カリー)を付ける儀式となる。
 また、今年度新築の家屋にも立ち寄り、清めを執り行った。
 祭の終幕は、公民館の庭で「トゥドミ」と称する祭の幕引きがひと通り実演され、閉会となる。

加勢本 曙

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